私はいつも青二才風で、良く言えば若く見えるということだけど、本当のところはいつまでも若者風の軽さしか持ち合わせていないということになります。
無駄に送った時間もあるし、逃したチャンスもあったかもしれないけれど、それでも45年間生きてきて知り得た、若い頃にはあまり感じることがなかった多少の教訓めいたことはいくつかあります。
それらは30代まではほとんど考えたことがなかったことだけど、40歳を過ぎてから急にいろいろ思い至ることがありました。
40代というのはそういう年代なのかもしれません。
若い頃とくに重要に感じていなかったことが、齢をとってから実は重要だったと思うようになるのは、子供の頃から馴染まされている若いころのわずかな格差が齢を負うごとに大きく隔たっていくのを目のあたりにしたり、経験したりするからです。
若い時は、その反骨心から、無謀にもそういうことを軽視しがちですが、格差というのは残念ながら存在して、それに不満を思っても仕方なく、それが嫌ならその格差が存在する仕組みから飛び出してしまうほかありません。
そこから飛び出すのは何歳でもその人のタイミングだと思いますが、若い頃からイメージしていた方がチャンスを逃さないと思います。
生き方というのは、当然ながら正解がないものだけど、小学校、中学校、高校、大学で当然のように語られる正解とされている生き方には既に格差が存在している。
私も実は気付くのに時間がかかったし、若い頃は気にしていなかったけれど、その正解と言われる生き方の流れに乗って、与えられた序列を甘んじて受け入れたまま生きていくのは、あまりにも腹立たしい。
それは自分の息子にも伝えたいし、若い人皆に伝えたい、45歳直前のおじさんからの教訓です。