当店はゴールデンウィーク中も水曜日以外営業しております。よろしくお願いいたします。
大学1年生のゴールデンウィーク、時間があったので阪急電車の乗り放題パスを買って、京都に通いました。
その1年は一人で行動する時間がたくさんあって、旅に出たりもしていました。
当時、一人でいることは不満に思うこと、解決したいことでしたが、今から思えばとても貴重な時間だったと思います。
今年は少し涼しいですが、ゴールデンウィークの関西は暑いくらいの日が続くことが多く、歩いていると汗ばんできます。
その時もとても暖かくて、天気がよかったのを、明るい光とともに思い出します。
嵐山、嵯峨野、龍安寺、金閣寺などの嵐電沿線や南禅寺、哲学の道、銀閣寺などの東山界隈を一人で歩きました。
まわりは家族連れかカップルばかりでしたが、歩きながら風景を楽しみました。
写真を撮る習慣もなかったし、自分や身の回り以外のことについて考えることなどまだ思いもつかなかったのは本当に残念で、その時考えて書く習慣があれば、いろんなことが書けたかもしれない。
暖かい陽光の誰もが幸せそうに見える観光地を他の人たちよりも足早に歩く、ジーパンにトレーナーを着た地方の大学生だった私は自分に何ができるのか、何が好きなのか、何がしたいのか全く分らず、それをただ探し歩いていたように思います。
若い頃のことは思い出したくないと以前は思っていましたが、最近少し変わってきました。
何も持っていなく、何も見つかっていなかった私なりに、さ迷って何かを得ようとした形跡が記憶の中にあって、その時の時間が臆病と怠惰の中にあったわけではないことに今更ながらに気付いたのでした。
パッとしない鬱屈とした時間が多かったと思っていましたが、人生の修養の時間だったのかなと、当時の自分に対して、少し優しい気持ちを持つようになったのです。