一期一会 ~万年筆店店主のブログ~

哲学、想いを発信している、Pen and message.店主吉宗史博のブログです。

気の向くままのドライブ

2010-10-25 | 仕事の考え
谷本さんと二人で食事に行きました。
元町高架下の焼肉店泰平は、行きつけの店になっていて、注文にご飯の大と小があれば、何も言わなくても私の前に大ご飯が置かれるほどです。
こうなってしまうと、なかなか他の店に行き辛くなってしまいます。
行くと必ず席が空いている、人気店ではありませんが、安心して行くことができるので、今晩も泰平の薄い木の扉を開けました。
大ご飯をおかわりしながら、二人でとても美味しくカルビとロースをいただきましたが、谷本さんはこんなに食べたのは久しぶりだとのこと。
谷本さんはヨーロッパ旅行後、自分の体の重さにうんざりして、ダイエットをはじめていて、もうすぐマイナス20kgを達成します。
以前の谷本さんとは別人に見えるほど、顔や体の線がほっそりしています。
お腹いっぱいに焼肉を食べた後、谷本さんの車でコーヒーを飲めるところを探しながら西に向かって走り出しました。
山手幹線、旧神明を通って、須磨で2国に合流します。
垂水、明石、西明石。コーヒーショップを探すドライブがただ気の向くままのドライブになっていました。
私には学生時代からは走っている地元の道でここ20年の変化に気付きませんでしたが、谷本さんはどこも初めて通るような道で、寂れ具合がもの悲しいと言います。
確かに、明石、西区、垂水区は私の若い頃は大きな道沿いに娯楽施設や店がたくさん出来ましたが、そのほとんどがなくなったり、変わったりしています。
谷本さんの地元西宮と比べると、かなり寂しくなっていて、夜の風景はより寂しく見えるのかもしれません。
この道々がもっと賑やかだった頃、時間がたくさんあるような気がして、1日何時間も車を走らせたりしていたと懐かしく思い出しました。
こんなふうに、行く宛もなく友達と車を走らせるのは、20年振りくらいでした。
車の中で、たくさんの話をしました。
私もいつもより口数は多かったと思いますが、谷本さんもよくしゃべりました。
大学生、フリーター時代に、友達が近くに住んでいてよく来ていたコンビニの駐車場に車を入れ、缶コーヒーを買って、夜になって冷たくなりかけている空気を感じながら飲みました。
結局谷本さんは私を家の前に降ろして、西宮まで帰って行きました。
大人になってから、あまりなかった時間の過ごし方をし、こんなこともしていたと懐かしい気持ちになりました。
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「万年筆で美しい文字を書こう」教室開催

2010-10-19 | 仕事の考え

FridayWorkshopの新企画が決まりました。
タイトルは「万年筆で美しい文字を書こう」です。
毎月第1金曜日19時から20時に、堀谷龍玄先生を講師に招いて開催いたします。
気軽な楽しい雰囲気の中で、万年筆で美しい文字を書くことができるように、堀谷先生に指導していただきます。
参加費は無料ですが、ご持参いただくものとして、黒インクを入れた細字の万年筆とA5サイズくらいの方眼罫ノートが必要です。
開講スケジュールは、
11月5日(金)「まずは楷書で書いてみよう」
12月3日(金)「年賀状を作成しよう」
1月7日(金)「行書になれよう」
2月4日(金)「葉書を書こう」
3月4日(金)「手紙を書こう」
4月1日(金)「卒業制作」
途中から参加していただいても、堀谷先生が別カリキュラムを用意してくださいますので、問題ありません。
ご都合のよろしい時にご参加ください。

堀谷龍玄先生とは、当店が開店してまだ日が経っていない時に、満寿屋の原稿用紙を扱っている店を探して堀谷先生が当店を見つけて買いに来ていただいた時が最初でした。
それからずっと当店をご利用いただいていて、神谷さんの「万年筆で描こう」にも参加して下さっています。 

私などは、仕事柄お客様に手紙を書くことが多く、もっと美しい文字を書きたいと思っていましたので今回の企画も多いに楽しみにしています。
ぜひ、皆様ご参加いただきますよう、お願い申し上げます。(第1回目のご参加のお客様、当店電話078-360-1933あるいはEメールpenandmessage@goo.jpにご一報いただければ助かります)                     

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万年筆画教室と周りの人たち

2010-10-18 | 仕事の考え
毎月1回第3金曜日に開催していますワークショップ「万年筆で描こう」が今年から水彩画にチャレンジしていますが、参加者の皆様は楽しんで下さっているようです。
 2時間という授業時間(本当にそんな懐かしい感じがします)の間に、鉛筆で下描きして、万年筆で描き込んで、水彩絵の具で仕上げています。ボランティアで先生を引き受けて下さっている神谷利男さんのワンポイントアドバイスや励ましのお陰で私でさえも少しは絵のようなものが描けるようになってきましたし、絵を描くことがこんなに楽しめるとは思いませんでした。
神谷さんは万年筆で絵を描くという、万年筆を使う理由を提供して、万年筆を使いまくる人を増やそうとしていて、その活動が万年筆画の教室であり、ご自身のブログhttp://blogs.yahoo.co.jp/kamitanidesignです。
本当は、私が先頭に立って皆様に提案していかなければいけないのに、出来ていないという後ろめたさを神谷さんの活動からいつも感じています。
でも、神谷さんがこの店を万年筆を使う人が拠り所とする場所にしたいと私と一緒に思って下さっていることは本当にありがたく、私は人に恵まれていると思っています。
私の周りにいてくれる人たちみんながとても優秀で、良い人たちばかりなのもそうですが、この店を利用して下さるお客様方はこの店を何とか続いていけるようにしたいとそれぞれ考えて下さって、足を運んで下さったり、ホームページを利用して下さったりしています。
お客様のことを尊敬することができるということも本当に恵まれていることだと思います。
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思い出を形にするもの

2010-10-16 | 仕事の考え
基調講演、その後の大和座狂言事務所の人たちとの時間などを何か形になるものとして残したいと思い、この万年筆を使い始めました。
セーラー銘木シリーズ鉄刀木。
とても古臭い地味な印象の万年筆で、現在カタログに載っている黒檀とともに生産終了になってしまいました。
普通に買える時には顧みなかった万年筆ですが、この万年筆がいかに手間をかけて作られているかということを同じ万年筆を購入してくださったお客様から教えてもらい、そういえばセーラーの方からもセーラーの中で書くことにおいて最高の万年筆はこの形だと教えてもらったことを思い出しました。
確かに、キャップのカチンという閉まり、ペン先根元の象嵌の存在、しっかりとした持ち応えなど、いかにも人の手がかかった万年筆という感じがします。
ペン芯がペン先とともに首軸内に納まり、インク乾きの点でも有利ですし、ペン先とペン芯が離れない構造で、ハードな筆記でも耐えられるのではないかと思っています。
非常に玄人好みの万年筆で、誰もが良いと思うのに消えて行くのは本当に寂しく、ぜひ私の手元に置いておきたいと思いました。
セーラー銘木シリーズ 鉄刀木47,250円、黒檀57,750円
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基調講演

2010-10-14 | 仕事の考え
昨日、千里中央A&Hホールで開催されました、大和座狂言事務所主催の狂言の舞台の合間の基調講演をしました。
鈍感な性質で前もって緊張することはありませんでしたが、前日大和座狂言事務所のKさんがお買物がてら様子を見に来てくださったのはとても嬉しく思いました。
こういった温かい心遣いを、安東伸元先生をはじめ大和座狂言事務所の方々はさりげなく示してくださいます。
当日、千里中央へ向かい電車の中ではさすがに掌に汗を握る感じがしてきました。
時間が過ぎれば、終わってしまうことですが、自分がそれに立ち向かわないと、終わりはないという感覚。
人前で話すことが苦手なことを克服するために、安東先生が下さったチャンスを生かさなければいけないと思いました。
予定通り会場に入ることができ、狂言のリハーサルの間に、舞台に立って、マイクの感じ、立ち位置(座っていましたが)などの確認などしました。
マイクで話す感じに慣れておらず、戸惑いましたが、周りの皆様があまりマイクを近付けないように、などアドバイスしてくださり、リラックスさせてくれました。
もうこうここまで来たら、開き直るしかない、だれも流暢なしゃべりは期待していないと思うことができたのは、出番を待つために舞台の袖に立った時でした。
それでも緊張はしていました。
万が一、頭が真っ白になっても大丈夫なように、話す内容を一字一句書いた原稿を持っているというのが、心強く感じました。
前日に店に来てくださったKさんの紹介で舞台に上がりお客様方にご挨拶した時、非常にはっきりとお客様方のお顔が見えることが分かりました。
今回の私の場合、これは緊張を解きほぐす役に立ちました。
「あの方は興味を持って、聞こうとしてくださっている。あの方は眠くなっている」などと思っているうちに平常心を取り戻すことができました。
それでも緊張していたせいか、時間が分からなくなってしまいました。
袖を出る時に時計をチェックしたはずでしたが、それが時間として認識できていなかったのです。
講演後半になって、袖の方から大和座のKさんとIさんが巻いて巻いてと腕を振っているのが目に入りました。
かなり時間を押して講演は終了しましたが、皆様にご迷惑をお掛けしたことで、自責の念に苛まれることになりました。
すべての舞台が終わって、車で20分ほどの所にある安東先生のご自宅兼、お稽古場にお邪魔しました。
安東先生ご家族の他、大和座狂言事務所の方々も揃い、皆さんとの夕食になりました。
人生観のような話などいろんな話を3時間に渡ってしましたが、一番盛り上がったのは、それぞれの筆箱を見せ合うというものでした。
安東先生の「こういう話は芸の肥しになる」という言葉通り、本当に元気をもらえる、自分の何かを変えてくれるような時間でした。
帰りに、安東先生の書斎を見せていただきましたが、自分もあのような書斎で仕事がしたいと思える、夢の空間でした。
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アルファロメオアルフェッタGT 1977年式

2010-10-08 | 仕事の考え


私の最も好きな車はトヨタ2000GTでした。
子供頃近所のショールームに飾られていて、高槻の駅へ行くバスの中から友達といつも見ていたのをはっきりと覚えています。
当時既に生産されていなかったトヨタ2000GTは、本当にかっこいいと思いましたし、今も最も美しい国産車だと思っています。
私がトヨタ2000GTをバスの中から見ていたのと同じくらいに、お客様のKさんはこのアルファロメオアルフェッタを新車で購入されたそうです。
左ハンドルを英国仕様に右に無理矢理変更したらしく、スピードメーターがハンドルの前にあり、タコメーターが助手席との中央にあるという面白いダッシュボード周りのレイアウトになっていて、それもとてもかっこいいと思いました。
アルファロメオらしいロッソではなく、マローネというボディカラーは塗りなおしてとてもきれいで、とても大きな排気音も素敵だと思いました。
最初、この車を後ろから見た時、フェアレディZに見えましたが、どの車も今の車のように豪華で大きくはないけれど、個性があって本当にかっこ良かったと思いました。
私はそこまでする自信はないけれど、オーバーヒートするので、エアコンも外してしまったアルフェッタでKさんが店の前まで来てくださったのでした。
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Skywindさん製作のカレンダーとポストカード

2010-10-05 | 仕事の考え
加古川在住のSkywindさん製作のポストカードとカレンダーが入荷しました。
ご自身がお持ちのアンティークやペット、お気に入りの風景をとても味のある写真におさめた作品は、観ていてとても良い気分になります。
暖かな空気感、地球に優しい暮らし、ゆっくりと過ぎていく時間。
1枚1枚の写真が、忙しい日常を忘れさせてくれるものだと思っています。
カレンダーhttps://www.p-n-m.net/contents/products/ZZ0094.html
ポストカードhttps://www.p-n-m.net/contents/products/ZZ0095.html
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カンダミサコさんのステーショナリー

2010-10-02 | 仕事の考え
カンダミサコさん作の印鑑マットが入荷しました。
分度器ドットコムの谷本さんが、毎日非常にたくさんの印鑑を押す社長業の中でぜひ欲しいと思っていたものだったそうで、大和出版印刷の武部社長も同様のものをアイデアとして出しておられました。
名刺サイズなので、名刺入れに入れて携帯できて、スマートに取り出して使うことができます。
クッション性もありますので、印鑑をクッキリと押すことができます。
自分で印鑑を押さなくても、お客様に押していただくことが多いお仕事の方もお使いになられるかもしれません。
このような印鑑マットは、定番の文房具としてありましたが、素材が安っぽく、事務的な感じのするものしかありませんでした。カンダさんの文房具の定番を良い素材でカジュアルに仕上げる手法は、ペーパーウェイト、デスクマットと定評があり、私自身もそのセンスと誠実な作り込みがとても好きです。
カンダさんは、多くの人がもっと上質なものを求めていたけれど、それしかないから我慢して使っているようなステーショナリーの定番をこれからも変えていってくれると思います。
私はそれほどたくさん印鑑を押すほど、手広く事業をしているわけではありませんが、持っていたいと思わせるものが、この印鑑マットです。
https://www.p-n-m.net/contents/products/LG0043.html
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神戸の夜

2010-10-01 | 仕事の考え
1年振りに万年筆画伯古山浩一さんが、ル・ボナーの松本さんと来店されました。
4年前、私が生田筋の5階の万年筆フロアに居たとき、松本さんが来てくださったのは、古山さんが私を松本さんに紹介してくださったのがきっかけでした。
それから私の人生は新たな局面を迎えて、今に至っていますので、古山さんの存在なしでは松本さんとの出会いもありませんでしたし、今の私の立場も違っていたと思いますので、古山さんには本当に感謝しています。
某大手スポーツ新聞の大物記者Sさんも来られて、最近よく行っている焼肉店糸桜へ行きました。
宇治川商店街西側の道を少し入ったところに糸桜があります。
当店から皆で、遠い、遠いと言いながら歩きました。
古山さんとSさんの愉快な話で時間は過ぎていき、笑いっぱなしの時間を過ごしました。
古山さんはそんな振りは一切見せませんが、自分の道を決めて一生懸命に生きている職人さんたち同士を引き合わせということで、万年筆や他の業界にもとても貢献していると思います。
松本さんと私を引き合わせてくれたのもそんな古山さんの働きによるもので、松本さんと出会ったから私は万年筆店を今しているのだと思うと、人の繋がりのすごさを感じます。
人と人とを引き合わせたり、育てたりすることでお金儲けをするのではなく、何の見返りなくこういったことが行われるから、人はそこにロマンを感じるのだと思います。
古山さんや松本さんのそれは、こういうことを仕事にしている人と比べるととてもさりげないですし、言葉も控えめかもしれません。
でもそれは助けてあげたい、手伝ってあげたいと思った人のみに向けられるものだからこそ貴重なのです。
そこには一瞬人目を引く華やかさや、人にすごいと言われる派手さはありませんが、お金儲けよりも優先されるべきロマンがそこにはあるのです。
この夜も話に出ましたが、何のために生きるかという人生の柱みたいなもの、それを見誤ってはいけないということ、人との繋がりにこそロマンがあるということを私は古山さんと松本さんから教えられました。
糸桜を出て、私たちは帰りましたが、古山さんと松本さんはアルファロメオで夜の神戸にまた走り出していきました。
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