パイロットの創業記念モデル65周年から最新作95周年までを揃えたお客様がコンプロット10を買いに来て下さいました。
入るかどうか確認のためにお持ち下さったパイロットの限定万年筆をコンプロット10に収めた様は壮観で、コンプロットは確かにこういう使われ方に見合ったケースだと思いました。
自分の大切に思っているものを10本あるいは4本収めるための特別なペンケース。
そんな趣がコンプロットにはあります。
コレクションケースのような保管庫に万年筆を入れると、そこは万年筆の永眠の場所のようにならないだろうかと、私は心配になります。
コンプロットの良いところは、良い素材、高い加工技術により、大切な万年筆を入れるに足る演出効果があり、しかもそこに入れたものを一度に見渡せるところにあります。
ペンスタンドのように使いながら、飾ることができて、しかもそれを持って移動することもできる。
素材をそのままくり抜いた本体は時間が経つごとに、触るごとに表面に油分が出て、光沢を作りながら、まろやかな奥行きのある木肌になる。
それは素材によって多少の違いはあるかもしれないけれど、表面処理がされていない厳選された素材だからなのだと思っています。
コンプロットを例に挙げましたが、工房楔の永田さんが作るもの全てが、良い素材にこだわり、それをくり抜くことにこだわっていて、時間が経つごとに変化して、使い続けて良かったと思わせてくれます。
工房楔の春のイベントを3月29日(土)30日(日)に当店で開催いたします。
イベント中、永田篤史さんが来店していますので、より楽しく工房楔製品と出会うことができると思います。