元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

東京出張販売 7月18日(木)~20日(土)

2019-06-24 | 2019出張販売案内

出張販売に出ても、すごく限られた範囲でしか、それぞれの場所の風物を感じることができません。

出張販売の会場とホテルの行き来だけで、どこかに飲みに行くという習慣がありませんので、仕事が終るとその辺で夕食を食べて、早めにホテルに帰ってその日を振り返ったりしています。

東京の場合だと往復の飛行機、リムジンバスが唯一の旅情を感じさせるところになります。
でも出張販売という仕事の仕方はとても好きです。

体力的には店でじっとしている方が楽に決まっているけれど、私は怠け者なので出張販売に行くなど、いつも何らかの負荷をかけないといけないと自分で分かっている。

それに出張販売に行くことで刺激を受けたりして、考えるきっかけになりますので、私にとっても必要な年中行事になっています。

東京の出張販売の場所に選んだ代官山の雰囲気がとても好きです。
落ち着いた街の雰囲気も好きだけど、いろんなところから人が集まって待ち合わせしている代官山の駅は観光地のようで楽しい気分になります。

会場は、代官山駅から恵比寿へ向かって歩いて5分もかからないところにあります。

出張販売では、持込のペン先調整も承ります。

基本的にその場で仕上げてお返ししていますのでお時間をいただきます。
取り掛かかるまでにお待たせしないためにも、ご予約いただいた方が優先的に承ることができて確実です。
ご予約は メール(pen@p-n-m.net)か電話(078-360-1933)でお申し付け下さい。

書きにくいペンを書きやすくするペン先調整が3500円。太いペンを細くするなど、削りを要するものが8500円になります。

いつもお使いのインクを入れたままでお持ちいただけたらと思います。

 

ギャラリー懐美館 東京都渋谷区恵比寿西1-31-14グリーンマンション1F
7月18日(木)14時~20時 19日(金)12時~20時 20日(土)12時~20時


福岡出張販売を終えて

2019-06-13 | 2019出張販売案内


イベントの翌日も福岡に残っていて、朝ホテルのある大名から大濠公園を回って散歩しました。
急ぎ足の行き交う人は出勤途中で、平日が始まったことを思い出さされます。祭りは終わったのだと寂しい気持ちになりました。
福岡の街を見たいと思って一晩余分に泊まったけれど、昨晩最終の新幹線で帰ればよかったと少し後悔しました。
それほど福岡でのイベントは私にとっては、そしてきっと永田さんにとっても充実した楽しいものでした。
今年は永田さんが来場されたお客様に当店のオリジナルブレンドコーヒーか水出しの緑茶を選んでもらってお出ししていた。
私にはとてもそこまでする余力がなかったけれど、イベントに来て下さったお客様をおもてなししたいという永田さんの気持ちが表れていました。
イベントはなるべく長い時間会場にいて、他のお客様と話しながら、ゆっくり商品を見ながら過ごしていただくのが最も楽しめる過ごし方だと分かってきましたので、来年来て下さる方はなるべく時間を作って来ていただけたら、より楽しんでいただけると思います。
私たちは商品を持ち込んで、そこにいるだけだけど、お客様同士のやり取りなど、いい時間が流れているイベントになっていました。
一昨年からゴールデンウィークが終わってからの期間、出張販売の予定を入れるようにしています。
店の方が少し落ち着いてくるためですが、今までこの時期に少し落ち着いてくると分かっていてもそういうものだというようにしか考えていませんでしたし、この期間にいろいろな準備をしていた。店はヒマな時に何をしているかで違いが出てくると思いますので必要な期間だと思いますが、私一人なら出てもいいと思うようになりましたので、攻めの仕事、出張販売をすることにしました。
出張販売に出ても、会場でお客様を待つのには変わらないのだけれど、積極的に動いているということで、気持ちが紛れるようなところはあります。
ただ、経費を使って、店を心細がっている二人に任せて出てきているので、結果を残さなければいけないという強いプレッシャーは勝手に感じている。
ちゃんと採算を取って、新しいお客様を増やして帰らないと、無駄にお金を使っただけになってしまいます。
福岡は工房楔の永田さんとの共同開催イベントになり、相乗効果もあるし、場所も良い所でしています。そして、何よりも福岡の街に勢いがあります。
福岡の人はこんな言い方をすると嫌なのかもしれないけれど、東京が日本の首都なら、福岡は小さな東京、九州の首都という感じで、たくさんの人が集まってきている。
他の街でも出張販売をしたいと思っていますが、地方都市でなかなかここまでの街はなく、選択に困っています。
永田さんとイベントを開催する街として福岡を選んで正解だったとイベントの打ち上げの時に言い合っていますが、今回も同じように思い、もっと福岡の人のお好みに合うものを揃えて訪れたいと思いました。

 


旅のペンケース ル・ボナー絞りのペンケース

2019-06-03 | 2019出張販売案内

いろんなところに行って多くのお客様と知り合うという、商売人としての生存本能もあったけれど、店でずっと仕事をしてきましたので、旅に出て行商するということに憧れていました。

実際は仕事で行っているので、旅を楽しむ余裕などなく、せいぜい夕食に何を食べに行くかということくらいで、工房楔の永田さんと福岡の夜何を食べるかという話をよくしています。

旅を楽しむ余裕はないけれど、新幹線の中で何の本を読むか、何のペンを持って行くかなど考えることは楽しい。

手帳やノート用など用途があるので、3本くらいの万年筆はいつも旅に持って出たいと思っているし、自分が普段使っている万年筆を旅先で使ったらどんな感じなのかとても興味があります。

万年筆には旅先で使うものだというイメージをずっと持っていました。

だから万年筆を持って旅に出たかった。

それらを収めるには中身を守ってくれる安心感のあるル・ボナーの絞りのペンケースをいつも使っています。

ル・ボナーの松本さんが、打算などなく万年筆への愛情と鞄職人としての意地で作った。

すごくしっかりしていて、酷使にも耐えられる、長く愛用できる仕様です。

使い込むと艶が出るブッテーロ革を惜しげもなく表裏背中合わせに貼り合わせた分厚い革は、硬くて馴染むまで時間がかかりますが、それもこのペンケースの丈夫さを物語っている。

あるようで、他にない多くの人に使っていただきたいものだと思っているので、出張販売にいつも持って行って、多くのお客様に見ていただきたいと思っています。

[出張販売スケジュール]

・6月8日(土)11時~18時 9日(日)11時~16時 工房楔との共同開催
福岡 ギャラリートミナガ 福岡市中央区大名2-10-1

・7月18日(木)14時~19時 19日(金)12時~19時 20日(土)12時~19時
東京・代官山 ギャラリー懐美館 東京都渋谷区恵比寿西1-31-14グリーンマンション1F

・8月24日(土)25日(日) 10時~18時
札幌 ギャルリノワール/ブラン 札幌市中央区南2条西6-5-3住友狸小路プラザハウス2F

・10月5日(土)10時~17時 6日(日)10時~16時
東京インターナショナルペンショー 東京都立産業貿易センター台東館 東京都台東区花川戸2-6-5

・11月23日(土)24日(日)
神戸ペンショー 北野工房のまち 3階講堂 神戸市中央区中山手通3-17-1


今の時代を反映したペン先

2019-06-01 | 2019出張販売案内

6月8日(土)11時~18時 9日(日)11時~16時 福岡で工房楔との共同開催イベントを、ギャラリートミナガで開催いたします。どうぞご来場下さい。

 

商売で扱っていて、知識もあるからかもしれませんが、万年筆は最も時代を反映しているモノのひとつだと思っています。

多くの人は変わらずにあり続けていると思っているかもしれないけれど、その時の流れのようなものを映しています。

その変化は、デザインでも仕様でも進化していると信じているし、企業の努力で何とかなることはしないと続けることはできなかった。

今の時代の万年筆のトレンドはフレックスペン先だと思っています。

日本人は万年筆で書く時に必要以上に力を入れることを嫌うけれど、海外の人の筆記では結構力を加えて太い線と細い線を書き分けるシーンを目にします。

日本の文字でも少し今強弱、太細のメリハリがつけば文字に勢い、動きが出て、生き生きすると思いますし、そういうペン先の万年筆はやはり書いていて楽しいと思います。

フレックスするペン先は、ビンテージの万年筆にしかないということになっていて、現代の万年筆はどれもペン先が硬くてしならないと言われてきました。

柔らかいペン先の万年筆は多くの人の憧れではあるけれど、ビンテージのペンを新品と同じように使うのは、様々な困難があります。

私は万年筆は、長く愛用することができて、書くためにあると思っているので、ビンテージのものよりも新しいものをお客様方に使ってもらいたいと思っています。

現代のペンでフレックスするペン先を持つ万年筆が出始めてきて、それらを今の時代を反映した万年筆として、ピナイダー ラ・グランデ・ベレッツァとウォール・エバーシャープをお勧めします。

ピナイダーは硬めのペン先に切り込みを入れて、フレックスさせることができるようにしています。地金は硬いので、開いた後の戻りが早く使いやすい。国産の極端に柔らかいペン先のように筆記していて、内側が引っかかるようにこともありません。

ウォール・エバーシャープデコバンドは、ペン先が大きいため柔軟性のある書き味を持っています。フレックスさせてインクが切れないのは、大型で2段式のエボナイトペン芯の効果が大きい。

これらはマニアックな仕様なのかもしれないけれど、万年筆という昔から変わらずにあると思われているものの中でも、それに安住せず、変化している時代を反映するものも私は良いものだと思う。

ピナイダー ラ・グランデ・ベレッツァ、ウォール・エバーシャープデコバンドそしてシグネチャーも出張販売に持って行きます。

[出張販売スケジュール]
・6月8日(土)11時~18時 9日(日)11時~16時 工房楔との共同開催
福岡 ギャラリートミナガ 福岡市中央区大名2-10-1

・7月18日(木)14時~19時 19日(金)12時~19時 20日(土)12時~19時
東京・代官山 ギャラリー懐美館 東京都渋谷区恵比寿西1-31-14グリーンマンション1F

・8月24日(土)25日(日) 10時~18時
札幌 ギャルリノワール/ブラン 札幌市中央区南2条西6-5-3住友狸小路プラザハウス2F

・10月5日(土)10時~17時 6日(日)10時~16時
東京インターナショナルペンショー 東京都立産業貿易センター台東館 東京都台東区花川戸2-6-5