一期一会 ~万年筆店店主のブログ~

哲学、想いを発信している、Pen and message.店主吉宗史博のブログです。

ヴィスコンティ オペラマスターデモ・ストリームブルー入荷

2008-08-30 | お店からのお知らせ

今年は透明万年筆の当たり年です。
ペリカンM205デモンストレーターに始まり、発売予定のペリカンM800デモンストレーター、アウロラオプティマデモンストレーターなど、定番のしっかりした万年筆の透明モデルが発売され、今後予定されているからです。
ヴィスコンティオペラマスターデモは、その中でも他社のデモンストレーターモデルとは一味違っていて、1作目のレインフォレストは独特のセンスによる、美しい仕上げのボディ素材とダブルタンクパワーフィラーという独特の吸入機構が見えるという透明ボディの特長を生かした仕掛けで好評を得ていました。
価格もそれなりにしてしまいますが、10年前にダブルタンクパワーフィラーを搭載した透明軸の万年筆ボイジャーアニバーサリーデモンストレーターが84,000円だったことを思うと、そのグレード感から105,000円というのはそれほど高値ではないように思います。
そんなオペラマスターデモは、1作目のレインフォレスト、今回のストリームブルー、次回作の茶色と3部作になっています。
1作目の出来栄えが素晴らしかったので、密かに心配していましたが、2作目のストリームブルーも大変美しい仕上がりです。
確かにインクの色はレインフォレストの方が分かりやすいですが、このストリームブルー、必ず好きな人がいると思っています。
https://www.p-n-m.net/contents/products/FP0062.html

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寂れ行く町

2008-08-28 | 万年筆
15年前振りくらいに加古川の町を訪ねました。
特に用事があったわけではなく、近所のサティなどにもとっくに行き飽きてしまいましたので、久しぶりに訪ねてみることにしました。
加古川駅前には、以前そごうがありましたが、今はヤマトヤシキという姫路に拠点を置く百貨店に代わっていて、この店と少し離れたニッケパークタウンが加古川の買物の中心になっているようでした。
ヤマトヤシキとニッケパークタウンの間に寺家町というアーケード付きの商店街がありますが、壊滅状態でした。
15年前に来たときはまだ人の往来があって、店も賑わっていましたが、ほとんどの店のシャッターが降りていて、商店街を行く人がほとんどいませんでした。
私が地方の商店街についていつも憂慮するのは、自分が小さな個人商店主だからだということもありますが、他にも理由があります。
その後、ニッケパークタウンに行きましたが、入っているお店が近所のサティとほとんど同じでした。
それは兵庫県内に限らず、広島でも同じでしたので、日本中いたる所にこんなショッピングセンターがあるのだと思っています。
どこの町でも都会と同じ店を利用することができるのは、地元の人にとっては便利なのかもしれませんし、たくさんの店を出店することができている企業の繁栄もすばらしいと思います。
しかし、10年後のこの町について考えた時、個性的な個人商店が商店街から消えてしまい、都市部と同じ店しかないこの町に人は来てくれるのでしょうか。
規格化されたショッピングセンターが日本中にありますが、10年後この店の全てが今のままの業績を保っているとは思えませんし、規格化は明らかに時代遅れになりつつあります。
商店街にある個人商店の時代が必ずやってきますので、商店街は今の人のライフスタイルに対応し、リニューアルして生き残ってもらいたいと思っています。
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雑記から9月号完成

2008-08-26 | 仕事の考え
毎月発行しております雑記からの9月号が出来上がりました。
ご来店いただいたお客様、インターネットなど通販をご利用いただいたお客様にお渡ししておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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旅の風景 京都ー神戸裏道ドライブ

2008-08-25 | 万年筆
行きは高速道路で、帰りは下の道で帰ってくるということを京都へ行ったときはよくしています。
高速道路で行くと2時間弱で行くことができる道のりが、下の道なら3時間以上かかってしまいますが、ドライブの楽しさは比べものになりません。
国道9号線を西へ、桂、亀岡方面へ向かいますが、京都を出るまでに非常に時間がかかります。亀岡に入る直前にやっと快適に車が流れ出しました。
ドライブに音楽は必携で、ドライブミュージックはドライブを楽しむ重要な要素のひとつです。
私の聞きたい曲だけをかけるわけにはいかず、家族3人交代で自分のCDをかける習慣になっています。
私が今回のような田舎道などを走っている時に聞きたいのは、ジャンルで言うとニューミュージック系の物悲しい気持ちになれる曲で、最近では徳永英明などをよく聴きますが、尾崎豊、竹内まりやなどもいいかもしれません。
田舎道を走りながらその土地の暮らしを思うときに、言葉に重きを置いた日本の曲は脳の思いやり深い部分を刺激してくれて、そのドライブにどっぷりと浸ることができるような気がします。
亀岡で9号線を反れて、372号線に入ります。
この道は途中、湯の花温泉などを通る田舎道で、通行量は非常に少なく、沿道には田舎家屋の人家がまばらにある、とても好きな道です。
京都府から兵庫県に入るところにある天引峠を通りますが、今までここが最大にして唯一の山道でしたが、最近トンネルができて、少し近道ができるようになりました。
道が全体的に平坦で、とても走りやすいのも、この道がドライブに向いている理由のひとつです。
篠山を景色を楽しみながら端から端まで走って、176号線に入って南に向かいます。
途中立杭などの近くを通って三田へ向かうその道は福知山線に沿って走る道で、372号線に比べるとさすがに交通量は多く、しばらく走ると三田に入り、都市近郊の家々が見え始めます。
最近すごい勢いで開発が進んでいる藤原台方面へ向きを変えて、しばらくとても賑やかな住宅や郊外型の店が立ち並ぶ通りを走り、すぐに田園地帯に入ります。
淡河(おご)から428号線という国道に入り、山道を走ります。
クネクネと曲がる道で、途中人家など全く見られない場所を通って、箕谷に帰ってきます。
ここから山2つ越えると垂水区に入り、道もいつも走る道に入ります。
高速道路を走ると、どんな車が走っていたとか、渋滞していた程度の心の動きしかありませんが、下の道を走るといろんなことを考え、見ることができます。
そして、帰ってきてから走った道を地図で見返したり、次はこの道を走りたいと思ったりしていますので、そんな楽しみも下の道にはあります。
車での移動は早く目的地に着く以外にも楽しみがあります。
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中屋万年筆入荷

2008-08-23 | お店からのお知らせ
個性がないと言われる日本の万年筆業界において孤高の存在とも言える中屋万年筆が数本入荷してきました。
今までご注文を受けてお作りしたり、少量だけ入荷してきたことはありましたが、あまりにも早く売れてしまい、当店に中屋万年筆があった時間が短く、寂しく思っていました。
この店を始めた時から中屋万年筆のことはずっとイメージしていて、この店でぜひ扱いたいと思っていました。
シンプルで何の装飾のないすっきりとしたラインのボディはエボナイトの素材で、柔らかな印象があり、そこを漆でキリッと仕上げられています。
シンプルなデザインに素材感のある万年筆と考えた時に、それに該当するものがありませんでしたが、中屋万年筆が今の形になって、登場した時、やっと世界に通用する日本の実用万年筆が出てきたと思いました。
最近では様々な装飾オプションによりさらに雰囲気のある個性的なものに仕上げることが可能になっています。
ペン先の色は標準仕様の金色のペン先の他に、、金と銀色のバイカラー、シルバー一色のロジウム仕上げ、黒っぽく渋いルテニウム仕上げなど、ペン先とボディカラーのコーディネイトをすることができますし、30年以上前の万年筆にはよく施されていた象嵌も首軸に埋め込むこともでき、キャップを開けたときの印象を強くする力になっています。
クリップもいぶしクリップやロジウムクリップなど、金以外のものも選ぶことができ、様々な組み合わせが可能になっています。
通常はオーダー後3ヶ月かかると言われている中屋万年筆の多くの組み合わせの中で、良いと思える組み合わせをオーダーし、すぐにお渡しできるものが出来上がってきましたのでぜひ見に来てください。
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旅の風景

2008-08-22 | 万年筆
栂尾山高山寺へは若王子から周山街道を上がると早く行け、無料ですが、嵐山高雄パークウェイを通ると、通行料金は少々高いですがいくつもの展望スポットがあって、景色を楽しみながら走ることができます。
隠れ里の趣のある嵯峨野の集落、落柿舎の横を通って高雄の山を登る道を上がっていきました。
山の稜線に沿ってクネクネとした道をしばらく走ると嵯峨野の里を見下ろすことができる展望台に着きました。
建物がたくさんあり、密集している洛中方面と比べると嵯峨野はいかにも寂しげな隠棲の地という感じがしました。
車で30分という距離なので、現代ではそんなことはないでしょうが、徒歩で移動していた時は都は遠い所だったのだと思います。
そんな京都の陽と陰をひとつの景色として見ることのできる展望はなかなか心動かされるものでした。
さらに上って行くと保津峡が見下ろせる展望台に着きます。
どこまでも続く山々から吹いてくる風が涼やかで、その景色とともに夏を忘れさせてくれます。
保津川の水面が光り、黒い渓谷の中で唯一動いている部分は渡月橋をくぐり、桂川の大きな流れになって、大山崎で淀川に合流します。
南側に開ける都の風景と北東の都を囲む深い山々。
対照的な風景は、おそらく千数百年の間、文明が開けて人造物が変わっても、ほとんど変わらずにここから見えていたのだと思いました。
栄える都を遠巻きに見る展望の山々を越え、774年に開創された高山寺に着きました。
高山寺は深い谷の中に、おそらく当時は相当寂しい、人気のない、都から遠く離れた所だったと想像できます。
日本で最初に(1200年頃)お茶を栽培した所としても知られていて、この地で作られたお茶を本茶と言って他の土地で作られたお茶と区別したようです。
そんなお茶の産地栂尾山のことは気になっていましたし、高山寺へは子供の頃行っただけでしたので、もう一度行ってみたいと思っていました。
急な山の斜面に建てられていて、こじんまりとしているという印象を受けましたが、歴史の重みと雰囲気が感じられる、幽玄という言葉がしっくりくるような場所でした。
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少年時代をすごした町

2008-08-22 | 仕事の考え
大阪医大のK先生が始めて来店され、大阪医大があり、私が小学校6年生までの少年時代をすごした町高槻の話題で盛り上がりました。
高槻市は大阪と京都のちょうど中間で、どちらの都市の地域的な影響を受けていない独特の地域色を持った土地だと思っています。
私が住んでいた時は30万人ほどだった人口が今では約36万人になっているようです。
歴史的には交通の要所だったこともあり、宿場町跡や城跡、古墳群などがある、歴史の遺構の多い町で、私が歴史に強い興味を持ち出したのはこの町で育ったからなのかもしれません。
そんな高槻の最南部、淀川と芥川が合流する場所の近くの下田部団地に住んでいました。
今では新幹線で東京に行くときしか見ることのないその古い団地ですが、本当にたくさんの思い出があって、私という人間はその古い団地の小さな3Kの部屋で形成されたと言えます。
自転車で高槻中どこへでも行きました。
城跡近くの児童公園、淀川や芥川の堤防、駅前の西武や松阪屋、アスレチックのあった成合、遠足で行ったポンポン山、天王山、近くにはUCCの工場があり、一日中コーヒーの匂いが団地中でしていたのも覚えています。
物心がついて、友達との絆が強くなった高学年になって、神戸への引越しがかなり前から分かっていましたので、1日1日をとても大切に慈しみながら生活しました。
何もかも理解し合った友達との別れの日が分かっていて、それが陽が沈むごとに近付いていくという経験はそれ以降感じたことがありませんし、あんなに大切に思った日々を持ったことがありません。
今ならそれほどの距離には思えないですし、中学生になってからも何度も友達と遊ぶために通いましたが、夕方になると高槻の駅から快速電車に乗らなければいけないことをとても寂しく思いました。
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京都の店についての一考察

2008-08-20 | 仕事の考え
今回の連休で京都に行き、ブラブラしてきました。
京都はひとつの平地の中に様々な地域があって、それぞれの地域が独特の雰囲気を持っているところが面白いと思います。
そしてどの京都もとても京都らしく、そこにあるお店には歴史とアートを感じます。
河原町から烏丸にかけての姉小寺通りから錦通りまでの中心のあたりは神戸でいうと三宮センター街と元町の海岸通が一緒になったような所で、たくさんの店で買物を楽しむことができます。
学校などもあり、若い人向けの店もたくさんありますが、どの店も町家風の建物の中に入っていたりして、街の景観をとても大切にしています。
特に御幸町通りから西は家賃が安めなのか、冒険的なお店も多く、チャンスをつかもうとする若い人たちのエネルギーも感じられます。
そんな京都の中心街から少し離れた観光地域にあるお店も形は少し違いますが、店をする者にとって勉強になり、買物に行っても楽しめる店になっています。
郊外の店の方はより歴史の街京都を意識していて、それを上手く利用しています。
東山界隈と嵯峨野とは違うし、北山の方もまた違っていたりして、しっかりとしたお店は街の雰囲気を巧みに店の一部として、居るだけで心地よい空間を作っています。
1つ1つの商品を見ると、どこにでも売っているものだったりするのですが、それらが特別に見える、この店で買いたいと思わせる何かを全てのお店が持っていて、店が生き残るための要素はそこにあるのだと思いました。
京都のお店は雰囲気を最大の商品としていて、その空間の雰囲気を努力して作ろうとしています。
また来店されるお客様が京都のそのお店に何を期待しているのかもよく分かっていて、期待に応えることができていることも成功する要因かもしれません。
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8月の予定

2008-08-19 | 仕事の考え
8月は定休日である水曜日の他に8月19日(火曜日)を臨時休業とさせていただきます。
第3金曜日である8月15日が夜9時までの延長営業日です。よろしくお願いいたします。
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万年筆の大物来店

2008-08-17 | 仕事の考え
大阪でのワーグナーでの集まりで予告されていた通り、ワーグナー代表森さんが来店されました。
何時に来られるという時間をお聞きしていなかったので、私と千葉から帰省してきているTくんと二人で、朝から待っていましたが、来られたのは夕方5時でした。
すでに店の中にはお客様方が何人もおられたり、私はお客様の応対に追われていて、いつもの週末のような雰囲気になっていました。
森さんがその輪の中に入って、皆様と楽しく話し出すのにほとんど時間はかかりませんでした。
私などは人見知りの上、引っ込み思案なので、初めて会った人とすぐに楽しく話すということが苦手なので、さすがだと思いました。
すぐに人の心を惹きつけることのできる人間的な魅力を持った人だと思っています。
森さんと皆様が楽しそうに話して間、私はずっと他のお客様の応対をしていたので、ほとんどお話をすることができませんでしたが、その場にいた皆様が森さんとの時間を楽しんで下さって、森さんも楽しい時間を過ごしてくださったようでしたので、私はそれでとても満足でした。
今回もこの店が出会いの場になれてよかったと思いました。
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