妻と息子が徳島でしか取ることができなかった、あるロックグループのコンサートに行くというので、水曜日に小旅行を兼ねて徳島に行きました。
日帰りしようと思えばできなくもなかったけれど、夜遅くなるのと、それも一興かと思い徳島に泊まり、翌日早く徳島を出て、通常通り出勤しました。
徳島へ行く途中立ち寄った伊弉諾神社はちょうど春例祭でだんじりがたくさん出て、神殿内では神事が執り行われていましたし、鳴門の渦の道では高所恐怖症を克服できたような気がします。
どちらも非常に楽しみましたが、二人のメインイベントはコンサートに行くことで、私は二人がコンサートに行ってから徳島の街が一望できる眉山に上がって夜景を撮ることが楽しみでした。
最近、どこかに出掛けると写真を撮るという楽しみもついてくるようになって、どこかに行くことが決まった時、いつも考えるのはどのレンズを持って行こうかということです。
今回は途中観光地も寄るし、夜景も撮るので、28㎜から70㎜のズームレンズを付けっ放しにしていました。
徳島は何本もの川が町中を流れ、中州の集まりのような地形。中州と中州を橋でつないで1つの町として成り立てている感じで、それが徳島を独特の風景のある街にしています。
遠くの山裾に沿って流れる名も知らぬ川。本州でもあまり見ないような大きな吉野川。川は目の前にある景色だけでなく、その川の先にあるもの、上流にあるものを想像させてくれる。
街中をゆっくり歩く時間がなく、車で流した程度だけど、この街の、眉山に上がるロープウェイ周辺の昔ながらの観光地のような雰囲気が好きだと思いました。
私たちが子供の頃、こういう感じの場所が楽しい場所で、子供心にその雰囲気を楽しんでいました。
徳島にはちょうど10年前に来たことがありました。
この街で万年筆専門店"アローインターナショナル"を営む小村さんを知人が紹介してくれることになり、夫婦でお店を訪ねました。
小村さんのお店のディープさ、そして元事務機器販売会社専務として仕事に明け暮れる日々を経験したというお話から万年筆店をすることのハードルの高さのようなものに、何となく気が遠くなったことを覚えています。
知らない間に時が流れ、小村さんも亡くなってしまったけれど、ポッポ街の入り口に立ってみると、当時の焦りに似た気持ちとともに、その時のことが懐かしく思い出されます。