9月23日で当店は13周年になります。
ペンのことしかできない不器用な私がこの店を今までやってくることができたのは、当店を続させてあげたいと思うお客様やサポートしてくれる人たちが助けてくれたからで、心から感謝しています。
オープンの時と同じ場所で、同じように営業していて、店を大きくすることができていないのは申し訳なく思うけれど、そういう欲はあまり持たなかった。だから続いてくることができたとも思っています。
貪欲は空回り、志は伝わる。ということを店を始めて思うようになりました。
志と言っても自分には大した志があったわけではなく、ただ自分が良いと思った万年筆を生涯の仕事にしたい、万年筆を使う人を増やしたいという想いを持って店を始めました。
39歳11か月で、そんな想いで店を始めた時、きっと皆心配してくれていたのだと、今なら思い及ぶことができる。
私は今もあまり変わっていなくて、青臭く、やりたいと思うことだけをやっています。
私と一緒にしては申し訳ないけれど、手紙を書く楽しさを多くの人に知ってもらおうと、うちだまきさんもその志だけを持って,手紙の楽しさを広める行動を起こされて、ふみぶみもその活動の一つです。
その志を多くの人が意気に感じて、応援したいと思い、手を貸している。
私も手を貸すというほどではないけれど、うちださんの活動の役に立ちたいと思い、ふみぶみに拙い文章を載せていただいています。
ふみぶみの記事の執筆から配送の手配まで、何から何までうちださん一人で、しかも年4回というハイペースで発行されています。
温かみがあって、何となくしっかりと地に足の着いた感じのするとても良い本だと思います。
私は自分の書くものや店のあり方は、そうであってほしいといつも思っているけれど、この本にはうちださんという人の生き様が表れているような気がします。
うちださんは、楽しくて仕方ないので何も大変なことはないと言うけれど、無理な時は無理でいいから、細く長く続けていただきたいと思います。