元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

15周年の夜に

2022-09-24 | 実生活

この店を始めて15年が経った。この店が出来た時、きっと皆いつまで続くだろうと心配してくれたのではないかと思います。
私はすぐにダメになるとは思っていなかったけれど、皆がそう思って見ていることは分かりました。

何が何でも店を続けて見返していやるとは思わなかったけれど、世の中の仕組みや常識のようなものを一切無視して店を始めて、皆を心配させていることは恥ずかしく思った。

でも今になって思うとそういう仕事の常識やセオリーのようなものに捉われて、自分の行動を制限することに何の意味もなかった。そういうものは年月が経って時代が変ったら消えてなくなっていた。

何の後ろ盾もなく、何にも守られず、とても無防備な状態で始めた店でしたが、自由ではありました。
仕事のやり方、方針などいろんなことを教えてくれる人は何人かいましたが、そういう意見を参考にしながら、自分で決めてきたので、変なストレスはなかったし、結果が悪くても人のせいにすることはなかった。

自分の意志で自分たちにできることを無理をせず地道にやってきましたので、15年続いてくることができたのだと思います。
良くも悪くも規模も数も変わらずに15年前のままの体制でやっています。

店は店主の姿、生き様を映すとよく言われますが、本当にその通りで、この店は私の等身大の姿を反映している。
この店を見れば私の能力や限界がよく分かり、お恥ずかしい限りです。

これから私が成長すれば店も成長するだろう。私が退化すれば店も悪くなっていく。
まだまだこの仕事でいきていかないといけないし、期待して下さるお客様もおられるので、面白いと思ってもらえることをやっていきたいと思っています。