ひびレビ

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ミラーマン 第51話(最終回)「さよならミラーマン」

2022-06-02 07:49:41 | 特撮
ミラーマン 第51話(最終回)「さよならミラーマン」

 惑星Xが地球に衝突するまであと僅か。新たに出現した角獣デッドキングとの戦いに際して、京太郎は遂にその正体を朝子に知られてしまうことに。
 「ウルトラセブン」ではダン=ウルトラセブンの告白はドラマチックなものとなっていましたが、それとは対照的にこちらは何とも静かな雰囲気に包まれていました。戦いが終われば、ミラーマンとしてではなく、一人の地球人として平穏に暮らせる。あともう少しでその夢が叶うと思っていた矢先、朝子に正体を知られてしまった。その後の朝子の態度を見るに、朝子の鏡京太郎を想う気持ちに変わりは無いように見えますが、京太郎としては秘密を貫き通したかったんでしょうね……戦いの疲れも相まってか、静かに崩れ落ちていく様が印象的な正体バレとなりました。

 惑星X接近により頻発する天変地異。それを受けて「全ての地球人よ。全世界の人々よ!動揺してはいけない!理性を失ってはいけない!我々には不可能を可能に変える科学の力がある!そしてその科学の力に人類の勇気と愛と理性が加われば、必ずこの試練が乗り切れるのだ!!全世界の人々よ!今こそ地球人の素晴らしさを見せる時だ!!どうか、頑張ってくれ…頑張ってくれ!」と、30秒以上もの祈りを捧げたのは御手洗博士。最初このシーンを見た時は、何が始まったのかさっぱりでした(汗。「全ての地球人よ」なんて言い出すものだから、インベーダーの勝利宣言でも始まったのかと。この祈りに捧げられた熱量もすさまじく、最初は御手洗博士が喋っているとは気づけないほどでした。

 科学は素晴らしいものだが決して万能ではない。そこに人類の勇気と愛と理性が加わらなければ、不可能を可能にすることなんて出来ない。こうした局面を目の当たりにして「もう終わりだ」と動揺してしまっては、反引力装置も完成しえなかったことでしょう。しかしその動揺は鎮められるかどうかは本人次第。ジャンボフェニックスを完成させるほどの科学力を持つSGMのトップである御手洗博士が取った手段が、原始的な「祈る」という手段なのが印象的なシーンでした。


 そしていよいよ最終決戦に赴く京太郎と、彼が変身に使用した鏡に泣きながらすがりつく朝子、彼女の肩を抱く御手洗博士……残された2人の表情が鏡に映っているところに何とも切なさを感じます。人間である朝子たちが鏡を覗き込んだところで、返ってくるのは自分の顔だけ。改めて京太郎と朝子たちの違い、距離感を覚えさせるシーンだったかと。
 反引力装置から飛び出てきたミラーマンが相手取るのはデッドキングと前回登場したエレキザウル…ス……まさか前回やられたまんまの姿で出てくるとは……パンドンよろしく改造されたりしなかったんですね…
 2体ともそこまでの強さを感じさせる怪獣ではありませんでしたが、カラータイマーが点滅する中でのシルバークロス、道連れと言わんばかりにミラーマンに覆いかぶさって爆発するデッドキングなど、緊張感のある戦いとなっていました。しかし反引力装置って、そういう仕組みだったんですね…(汗。


 ともあれ、朝子に正体がバレはしたものの、これからは平穏無事な暮らせるな!ハッピーエンドだな!と思っていました。まさか最後の最後に思いがけない存在が京太郎の地球人としての幸せを奪うことになろうとは……既に京太郎にはミラーマンとしての覚悟が決まっていたとはいえ、この展開は正直京太郎や朝子が可哀想に思えてなりませんでした。御手洗博士も「喜んでお返しします!」とは言っていたものの、口調からは苦渋の決断であることが滲んでいたように思えます。
 元々は地球人として育てられていた青年が、ある日突然ミラーマンだと告げられ、苦悩の果てにインベーダーを倒して地球人として暮らせるかと思いきや……運命に振り回されながらも、それを自らの意思で受け入れ、笑顔で別れを告げる京太郎の、どこか哀愁漂うカッコよさが印象的なラストでした。


 というわけでミラーマン全51話視聴終了!長いようであっという間の1年間でした。途中から配信終了間際の更新となりましたが、無事最後まで視聴出来て良かったです。序盤のミステリー・ホラー感強めの話も、ジャンボフェニックス加入後の展開も、どれも楽しませていただきました。個人的にはザイラスやキングザイガー、ブラックゴンとの戦いが印象に残っています。また、インベーダーの作戦には最初から最後まで驚かされっぱなしでした。ああも頻繁にヒーローや防衛隊を直接狙ってくる敵組織ってのは個人的には新鮮に感じたもので。
 鏡を介しての変身・移動こそ出来るものの、空を飛ぶことは出来ず、宇宙空間での戦いにも制限がある。京太郎の負けず嫌いな性格を利用されてピンチに陥ったこともあるなど、決して万能ではないからこそ、それを如何にして乗り越えていくかが面白い作品だったなと。
 
 1年間の配信ありがとうございました!

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