ひびレビ

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「カラオケ行こ!」を見て

2024-09-05 06:52:11 | テレビ・映画・ドラマ
 今年1月に公開された映画「カラオケ行こ!」を見ました。

 本作はとある事情からカラオケが上手くなりたいやくざ・狂児と、悩みを抱える合唱部の部長・聡実くんの物語。正直「2024年公開の映画がこんなに早く放送されるってことは、あんまり人気なかったんかな?」などと穿った見方をしていましたが……
 本当にすいませんでしたーーーーーー!!!!年齢も立場もまるで異なる二人がカラオケに通う中で少しずつ育んでいく友情!「絶対どっかでぶち切れる」と思っていたら終始頼もしい狂児!部長ながらも歌に関する悩みを抱える聡実くん!そんな聡実くんが居場所を求めるようにたどり着く場所!と、あの言葉!
 笑いあり!青春あり!涙あり……どこを切り取っても文句のつけようがありません!こんなに面白いとは正直全く予想していませんでした。特に「紅」と内容のベストマッチっぷりが素晴らしかったですね。「紅」は何度かカラオケで知人が歌っているのを聞いていましたが、冒頭の英語のパートの意味は初めて知りました。歌詞の内容を理解するのって大事なんだなって……

 個人的に好きなシーンはいくつもありますが、その内一つを挙げるとすれば、狂児と聡実くん、双方が決戦を間近に控える中で起きた出来事における、狂児の対応がお気に入りです。狂児はやくざ故にちょっと荒っぽいことをする場面もあるのですが、ああいう「大人」な対応が出来るってのは素直に尊敬できる部分ですね。
 あと、合唱部の後輩・和田も良いんすよ。真面目に、真剣に取り組んでいるからこそ、はぐらかされたりするとモヤっとする感じ、すっげぇわかる……そんな和田と聡実くんとの間には軋轢が生じるのですが、終盤は……「和田も聡実くんと同じ悩み抱えたんかな」「何だかんだで部長として尊敬していたからこその態度だったんだろうな」など、色々想像できるのも良き……

 前半のコメディな雰囲気も、中盤にかけて親交を深めていく様も、終盤のシリアスな雰囲気も、終始楽しめました。カラオケに友情、青春と、劇中で取り上げられた要素については余すことなく見たいものを見せてくれたうえで、想像の余地を残す良い作品でした。

 そしてED!本作のラストを飾るのにこれ以上の曲は無いでしょう。あの曲が流れて途中退席・視聴をやめる方はいらっしゃらないと思いますが、必ず最後まで見て欲しいです。思わず「うっわそこまでやってくれるの!?」と口に出してしまいそうなほど、良い演出がありました。あそこに至るまでの過程は……色々と想像できますが、個人的には「忙しかった」よりも「立場を改めて」的な理由なんかなぁと。
 ともあれ、素晴らしい作品でした。ありがとうございました!
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