ひびレビ

特撮・アニメの感想や、日々のことを書いてます。
当ブログの記事をコピーした、怪しいサイトにご注意ください。

”氷菓 第2話”をもう一度

2023-08-30 08:17:31 | 2012年アニメ
 というわけで昨日に引き続きの氷菓再視聴です。今回は第2話「名誉ある古典部の活動」。伝統ある古典部の文集作りのために、バックナンバーを探す奉太郎と千反田。部室内では見つからなかったため図書室に行くと、奉太郎と里志の知り合いである摩耶花から「愛なき愛読書」の話を聞かされて……という話。

・波紋
 冒頭の供恵の手紙やOPでは波紋の表現が多用されています。省エネ主義故に凪いでいた奉太郎の心が、供恵や千反田らによって少しずつ動き始める……といった意味の描写でしょうか?

・「聞いた話だと……」(供恵)
 遠く離れた地にいるはずの姉・供恵。だというのに一体誰から古典部廃部の話を聞いたのか……「愚者のエンドロール」編を見るに、やはりあの人ですかね?

・「ひょっとしてダジャレですか?」(千反田)
 「不毛です」に対し「一年に二回植えるやつか」と自分でボケておきながら、若干顔を赤らめる奉太郎が可愛らしいシーンです(笑。

・文集を探す千反田と奉太郎
 千反田は戸棚や箱の中を探す一方で、奉太郎は開けた棚を指さし確認しています。何が入っているかどうかも分からない棚や箱の中を探すよりも、ぱっと見で有無が確認できそうな棚を探すあたり、省エネ主義らしさが出ているなと感じたシーンです。

・奉太郎と里志と摩耶花
 小学校以来の長い付き合いである二人だからこそなせる悪態の付き合いは心地良いものですね。何も知らない人から見れば「ベストカップル」と言いたくなるのもうなずけますが、それを里志から言われるのは摩耶花にとっては耐え難く……
 里志と摩耶花の関係については、原作よりも甘さマシマシのアニメ版においてもほろ苦さが残る第21話「手作りチョコレート事件」で深く掘り下げられることとなります。そしてこの二人の関係性が奉太郎にも……

・愛なき愛読書
 「毎週金曜日に借りられ、同日中に返却される学校史」を見事に表現した里志。この表現の上手さもあってか、千反田の目はより一層キラキラしてました。里志は相手に関心を持たせる言葉選びが上手いですね。

・奉太郎の前に学校史を差し出す千反田
 今回一番好きなシーンです。距離が、距離が近い!傍から見たらそれこそベストカップルにしか見えませんね(笑。
 一度摩耶花に注意された後も、チラチラと奉太郎の方を見つつ、徐々に距離を詰めていく千反田もまた可愛らしい。この頃はここまで接近しても照れや恥じらいは無いんですよね…… 

・”沢木口美崎”
 学校史を借りた人物の中には「愚者のエンドロール」編以降も時折登場する先輩の名前が。字体から彼女の性格が溢れ出していますね。

・「大事なのは真実ではない。千反田が納得することなのだ」(奉太郎)
 今回は真実にたどり着きましたが、後に本当に「真実」よりも「納得」を優先することになろうとは……今回と後の出来事とでは状況が異なりますが。

・千反田の嗅覚
 次回においても重要な意味をもつ千反田の嗅覚。大好きな謎の匂いを嗅ぎつけたら一直線!……まさしく犬ですね。

・灰色コースと薔薇色コース
 「保留」「拒絶」「安寧」などが入り混じる灰色コースと、「厄介」「やりがい」「疲労」などが散りばめられた薔薇色コース。灰色だからネガティブ、薔薇色だからポジティブな単語だらけかといえばそうでもなく。いずれにしても精神的に疲れてしまうことは間違いないですが、ここで即座に灰色を選ぼうとしないあたり、奉太郎の本心が伺えますね。

・目を輝かせる千反田、と摩耶花
 千反田のこういうシーンは珍しくありませんが、摩耶花のは珍しいですね。長年付き合ってきた腐れ縁の幼馴染の意外な一面を見た!という驚きからでしょうか。摩耶花も奉太郎を毛嫌いしているわけではなく、礼を言う時は言う間柄。多少悪態を付き合っても心底嫌っているわけではないのは互いに分かっている。気軽に接することが出来る女友達感あっていいですよね、摩耶花。

・「違う。ここが違う。こんなふうに俺はならない。何が違う、何が……」(奉太郎)
 謎が解けて喜んだり悔しがったりする千反田たちを、灰色の渦の中から見つめる奉太郎。鍵や秘密クラブ、愛なき愛読書の謎が解けても、最も身近な自分と他者の違いは解けない。どこか距離を感じてしまい、そのまま立ち去ろうとする奉太郎を引き留めたのは他でもない千反田でした。それは文集を探すという本来の目的を思い出させるためでしたが、後期OP同様、いつだって色のついた世界から手を差し伸べてくれるのは千反田なんだなと感じられるシーンでもありました。

・糸魚川養子先生
 分かりやすい……!実写版で設定が大きく変わっていた先生だったように記憶しています。

・「遅い」(奉太郎)
 時計を見れば概ね13時30分。そこへ急いだ様子の千反田(私服・ポニテ)が現われた……となると、約束は13時だったのでしょうか?
 奉太郎にどう話を切り出すか、理解してもらえるか、頼っていいのか。そんな戸惑いがあったが故に遅くなったのかもしれませんが、個人的にはどんな装いで行けばいいのか迷った説も推したいところです(笑。

・「俺に告白でもするつもりか」(奉太郎)
 奉太郎にしては割と大胆なジョークですよね。摩耶花相手ならば言ってもおかしくなさそうではありますが、冒頭のやり取りでもあったように冗談を真に受ける千反田には不向きな内容。そして「そんなことあるわけがない」という前提で言ったら、思いのほか真剣な反応が返ってきて戸惑う奉太郎が良い味を出しています。

・まどろみの約束(ED)
 ぶっちゃけ「氷菓の雰囲気に合ってるんか、これ……?」と思った、妙に色っぽいEDです。今でも思わなくもないです(苦笑。何でここまで色っぽくなったんですかね?


 といった感じの第2話でした。やっぱ千反田可愛いなぁ!未だに佐藤聡美さんの声を聴くたびに「氷菓見てぇなぁ」と思うくらいには印象的なキャラクターです。

コメント    この記事についてブログを書く
« ”氷菓 第1話”をもう一度 | トップ | 「あそこ」が、どこでも »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。