ウルトラマンギンガS 第13話＆第14話

　何だかんだでギンガSも大詰めです。

第13話「分裂！UPG」
　っていうサブタイトルなので、UPGの隊員間で意見が割れるのか！？と思いきや、実際にはUPGの神山（こうやま）長官の独断により分裂させられることになった第13話。

　神山長官は宇宙からのエネルギー照射によって、無人地帯とはいえ甚大な被害が出たことを重く見て、密かに開発が進められていたビクトリウムキャノンの使用を決定。その背景には「本来地球は人類が守るべきであり、侵略者を相手に戦う力が必要」「得体の知れない異星人・ウルトラマンもいつ脅威になってもおかしくない」といった思いがありました。これを聞いたのがウルトラマン本人ならば、神山長官の言葉を黙って受け止めていたかもしれません。ですが、誰よりもウルトラマンと共に戦い、力を借りてきた人間・ヒカルにとっては我慢ならない言葉でしょう。ウルトラマン本人ではないからこその描写だったかと。

　で、そのビクトリウムキャノンですが……チャージおっそ！？こんなん、怪獣が大群が押し寄せてきたら何の意味も無いでしょ……と思いきや、中途半端なチャージ量でも威力は十分。チブル星人エクセラーの洗脳から解除してくれたギンガに恩義を感じ、一時撤退を決めていたガッツ星人ボルストに容赦の無い一撃が浴びせられることに……和解とまではいかずとも、共に戦うべき相手を同じくする者同士、手を取り合えたかもしれない未来が跡形もなく消え去ってしまいました。
　ボルストが戦闘態勢を解いたことを「チャンス」といい、撃破後もその功績に喜びしか感じない神山長官。この時点でもヤベーやつですが、次回もっとヤベー描写が……

　そんな事態が起きているとは露知らず。ヒカル不在の中、ショウは単身バードンにライブしたガッツ星人ボルストを、毒に侵されながらも撃破する活躍を見せていました。片手でビクトリウムシュートの動作をするの、カッコいいなぁ……！


第14話「復活のルギエル」
　今回の神山長官
　・直談判しに来たショウを騙し討ちで拘束
　・シェパードンのスパークドールズからビクトリウムキャノンのエネルギー抽出
　・ショウに笑顔で「目的は同じ、地球を守ること」だと語る
　・「この基地を守るため」ギンガもろともハイパーゼットンを倒そうとする
　・その引き金をアリサに引かせようとし、応じないアリサに銃口を向ける
　・想定を超えるビクトリウムのチャージ量故にシステムが制御不能となった途端にウルトラマンに頼り出す

　駄目だコイツ、早く何とかしないと……悪役ならともかく、一応味方ポジションでここまでどうしようもない長官って最近はあまり見ない気がしますね。ショウへの騙し討ちは、見ている私も騙されるほど見事なものでした。互いに初対面だからこそ、ショウに「話せば通じる相手」だと認識させる手口が上手すぎる……こんなんが組織の上に立つ人間とか、信用ならないってレベルじゃないですね（汗。
　「地球」ではなく「基地」を守るため、ビクトリウムキャノンの性能を見せつけるためにギンガを犠牲にしようとしたかと思えば、手が付けられなくなった途端ウルトラマン頼り。「守る」という信条を人を操る道具や愚かな行為の免罪符のように用いる、どこまでも身勝手な人物でした。

　一時は地上の人間に見切りをつけかけたショウでしたが、ヒカルはどこまでも仲間のために戦おうとしていたことを思い出し、共闘。成長したヒカルもあの光線で見事ハイパーゼットンを撃破！

　で、終わらないのが今回。遂に地球に飛来したチブル星人エクセラーとダークルギエルの体。そしてビクトリウムキャノンを含めたUPGの基地が一つとなって……といったところで、また次回。