春を告げぬユーカリ

2008-03-14 | 【樹木】ETC
 ユーカリ(有加利)というと、思い浮かぶのが、羽村市動物園に、1本、すっくと立っているユーカリである。写真を撮ったことがあるからだと思う。樹高は、10メートルを超えていたように記憶している。白っぽい主幹が真っ直ぐ伸びて、上の方で支幹がでて、葉をつけていた。
 ユーカリは、オーストラリアが原産で、種類は多い。コアラが、その葉を食べるのは、そのうちのごく一部の種類である。
 フトモモ科の常緑高木で、原産地のオーストラリアでは、100メートル超す高さにまでなるという。6、7月に白い花をつけると言うが、ユーカリは、「春を告げる」というイメージからは程遠い(3月12日ブログ参照)。
 以前、多摩動物公園のコアラ館の出口に、これをコアラが食べるということで、葉のついた枝がおいてあった。手に取ってみたが、葉の形や香りのことは、よく憶えていない。
 この記事の論旨とは関係ないが、コアラをかわいいと思ったことはない。動物園を歩いていると、しばしば「カワイイ」と発せられる声を聞く。何をみても、「カワイイ」である。密かに軽蔑している。

「すみれ色の森」

2008-03-14 | 【樹木】ETC
 先日のブログで、ランボオの「イリュミナシオン」の中の「すみれ色の森」と訳された部分について、つい、「まだ色が淡い若葉がつきだして、ぼんやりかすんだかのように見える森が想像できる」と書いた。しかし、文字通り追えば「新芽が萌え出たすみれ色の森」と訳されており、どちらかというと枝々の芽が膨らみ、赤味を濃くしてきた状態であり、思いこみによって誤ったことを言ってしまったと気づいた。もし、葉が生え出しているにしても、まだ赤紫の嫩葉というところか。
 今朝、家を出て、駅に向かう道すがら、多摩動物公園に続く林を眺めて、そう気づいた。ちょうど今、新芽が赤味を帯びて、林全体が、薄赤茶に見える。