「森林伐採禁止令」

2007-04-09 | 読書
【本の紹介】
●恵みの森 癒しの木/矢部三雄著/講談社+α新書/2007年1月20日発行/800円
 著者は林野庁治山課長。日本の治山事業のはじまりは、天武天皇の時代、森林破壊で暴れ川となった飛鳥川を治めるための森林伐採禁止令であったとある。行政マンだけに、国内産木材の適切な生産と利用、これからの林業の振興、新しい建材等についても触れており、単なる自然環境保護にとどまらぬ視点があるのが本書の特徴か。学校校舎の内装に木を使った場合の児童に与える効能など具体的である。日本三大美林をはじめ全国五○箇所の森の紹介もあって、旅に誘う書でもある。