いぶろぐ

3割打者の凡打率は7割。そんなブログ。

何でも何かのせいにしない

2014-10-03 12:57:09 | 超・いぶたろう日記

火山学者「正論」ツイートに大反響 被害防ぐには「火山には登らないことですね」



まったくだ。僕も最初からそう思った。
また不謹慎だ何だと言われるのは面倒くさいので黙ってたが
専門家ならではの冷静な指摘にホッとする思いだな。

念のため、短絡的な誤解を避けるために書いておくが、
遭難した登山者に「自業自得だ」と言いたいわけでは「決してない」。

バカのためのコンテンツだからしょうがないとは思うけど、
ワイドショーなんかは放っておくと、
すぐ「わかりやすい何か」のせいにしたがるでしょ。
この被害は防げなかったのか、予測できなかったのか、
果ては噴石から身を守る(ウン千万もかかる)待避用フィルターを増設すべきだとか。

いや、そもそも死にたくなければ、入っていくべきではない場所なんだよね。
火山、てのは自然のテリトリーでしょ。
人間のテリトリーに否応なく押し入ってくる台風や、
所構わぬ地震への対策とは訳が違う。

安全の保障されない、「死ぬかも知れない」場所に、
敢えて臨むから生の重みを実感できるのであって、
登山というのは本来そういうものであるはず。

それがお手軽なレジャーとの境界線も曖昧になって、
いつ噴火するかなんて誰にもわからないのに、
これを何かのせいにするのはおかしいよ。
わざわざ火山に登るからにはそのリスクも承知のはず。
そこにまで万全の備えをしろなんてのは夢想論もいいとこだと思う。

くり返すけど、遭難者を責めるつもりはまったくない。
つまり、これはどこまでも運不運の問題であって、
「何かのせいにする文化」で部外者(マスコミ)が
訳のわからない歪め方をしないでもらいたいなあ、と思うんだ。

遭難者やその家族の辛さ・痛み・悲しみは察して余りあるし、
ご冥福をお祈りしたいし、心からお見舞いを申し上げたい。
けれど、そのことにとらわれ過ぎて、
遭難者でも遺族でもない連中が妙な正義感振りかざして
「わかりやすい何か」にモヤモヤの遣り場を求めるのは、
ちょっと違うと思う。
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2 Comments

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わー!スッキリしたぁぁぁ (のん)
2014-11-03 12:21:30
ほんとうにそうなんですよね!
海でも山でもそうなんだけれど、自然に立ちいることは
同時に自然が起こす災害にだって巻き込まれる危険性を
十分わかった上で、なんて当たり前の前提だと思うんです。
人工物だって自然だって絶対なんてないのだし、
ましてや誰のせいでもないものに対して、お涙頂戴であったり
「防ぐ方法」などを繰り返す論調に閉口していました。

もっといってしまえば、台風や土砂災害の云々にしても
確かに被害に遭った方は気の毒ではあるのだけれども、
昔の人が「は危ないから」と家なんて建てなかった場所へも
宅地を広げていくのだから、それくらいのことは想定出来るし
やむを得ずそこに住まわされていた人ならともかくとして、
もっと安全なところに住むことだって出来たけれども
それを選択しなかった、という事実はまるっきり棚上げして
挙句、自然災害にたいして「かわいそう」「かわいそう」と
必要以上に言う風潮もどうなのかなぁ・・・と思っています。

大体が狭い国土の中での出来事ですから
太古から川の近くでは氾濫は起き、津波にも揉まれ、
山崩れに家は潰れ、台風の風にさらされ・・・
そうやって繰り返して生きてきたのではないのかなぁと。
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だよね ()
2014-11-14 16:09:47
テレビの伝え方というのは、もうこれじゃなきゃいけない、というひとつの型に流し込んでる感じだね。そりゃあ、誰も見なくなるはずだよなあ。

世界のどこに住んだって、自然の脅威にはさらされるはずだし、なかんずく日本に住むということは、火山や地震、津波や台風のリスクと向かい合う
ということ。

伝えるべきは、そのリスク低減のために普段からどういうことを心がけておくべきか、または災害時にどういう行動を取るべきか、であって、既に起きてしまったことに対して情緒的に扇動することではないよね。
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