本郷通りとカンナ

2012年6月3日

 静岡県清水を流れる巴川沿いにあった祖父母の家で暮らした幼稚園時代、夏になると土手に真っ赤なカンナが咲く光景を今も覚えている。大雨になるたびに氾濫への注意が必要な暴れ川だったので、上流から流れ着いた球根が野生化して生えていたのかもしれなくて、そう思って帰省時に巴川の支流である塩田川沿いを歩いたら、やはり何カ所かで野生化したカンナを見た。

本郷通り沿いに咲くカンナ|2011年

 本郷通り、上富士交差点から霜降橋交差点までの街路樹下に夏になるとカンナが咲き、宿根草(しゅっこんそう)ということもあって、枯れては咲き枯れては咲くということを毎年繰り返している。
 すべての街路樹下にカンナが植えられているかというとそうでもなくて、紫陽花だったりパラだったりし、本郷通りを上富士交差点で折れて不忍通りに入ると、なんと枇杷や柿など実のなる樹木が植えられていてびっくりするので、住民が勝手に植えたらしい。

 

今年も芽吹いたカンナ|2012年 

 街路樹下の貴重な地面のゴミを拾い、花を植えて緑化したいという思いは、たいせつな市民意識の基礎なので自由に任せられており、ただし50センチ程度の高さに抑えることという明文化されないお約束があるらしい。
 今年もまた本郷通りに、いかにもショウガ目らしい姿でカンナが芽を出している。殺伐とした道路沿いに花を見るのは嬉しいものだし、アルバイト店員らしい青年が店の前のカンナに水やりしている姿を見ると、いいものだなぁと心和む。


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