◉うわの空

2019年8月8日
◉うわの空

 
 

人が何かに過集中しているときはいくら話しかけても無駄で、言葉が右の耳から左の耳へ抜けてしまい相手の心に響かない。聖パウロの言葉より。

たとえばちょっと外出する用事ができて、妻に「ちょっと出かけてくる」と言っても、うわの空で「行ってらっしゃい」と空(から)返事しているのがわかる。念を押すようにしつこく言うと腹立たしげに「行ってらっしゃい!」と言う。ゲームなどに過集中しているとき声かけされると怒る子どもの反応と同じだ。

そういう時は「ちょっと出かけてくる」と告げずに黙ってちょっと出かける。そして用事を済ませて戻ると、亭主がいなかったことにすら気づかず時が経過したように、妻は過集中したまま作業を続けている。それほど集中できるのは素晴らしい能力なので、まあこれでいいやと思うことにしている。こちらから何もなかったことにしておけば、ふたりの間に気に入らないことなど何もない。

自分もまた異様に何かに集中して他人の言葉が耳に入らない時があるはずだ。自分の異様さに自分は気づかない。自分もそうなのだから「まあいいや」と思える者同士が、集中力を互いの長所と認め合い、短所と見える部分に目をつぶって共生する。おたがいさまであり、長所を認め合いながら短所に目をつぶり合うのは大切なことだ。無いことにできれば本当に無い、無いと思えないのは寛容力が無い、寛容力が無い状態は自縄自縛的にもったいない。人と人がそうであるように国と国もそうだろう。(4:37)

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