電脳六義園通信所別室
僕の寄り道――電気山羊は電子の紙を食べるか
◉時局匡救事業
2019年8月7日
◉時局匡救事業


織田純一郎を検索すると同姓同名の若い音楽家がいるようで、嘉永生まれの翻訳家に行き着かない。その名前を調べた人の検索条件記録を見ると「織田純一郎 明治」などと入力して工夫しているらしい。
このところ郷里の先輩が書いた経済の本を読んでいて、そもそも経済そのものが戦争なのだろうと思う。複雑な経済の仕組みが、物価や給与の上下に気を取られてインフレでもデフレでも自分の暮らし向きさえ上向けばいい、という群衆の心理に引っ張られて迷走しているのが実体的経済であるように見える。昨夕もニュースで米中、日韓、経済がらみの嫌なニュースを見ていてそう思う。経済がすでに戦争になっているから歴史の無限螺旋的繰り返しから抜け出せないように見える。
2 《「経国済民」「経世済民」の略》国を治め民を救済すること。政治。「事業を為して天下を―するは、豈に政府に立のみに止らんや」〈織田訳・花柳春話〉(デジタル大辞泉より)
そもそも蒲原の隧道を見て時局匡救事業(じきょくきょうきゅうじぎょう)について興味が湧き、郷里出身の経済学者が書いた経済史を読み始めたのだった。日曜日に見損ねるのを予想して録画しておいた NHK 大河ドラマ『いだてん』を昨夜観たが、まさに舞台はピンポイントでその時代に差し掛かっている。犬養も、浜口も、井上も、高橋も、やがて経済と戦争の濁流の渦に巻き込まれ凶弾に倒れていく。
戦争と経済について書かれた若い評論家の本を注文してみた。危なっかしいタイトルの著作が多くてネットでも叩かれているけれど、頭がいいことは確かなようなので、確からしい知識の上澄みだけでも学べればと思う。電子ではなく紙の本にした。
昨夜は録画しておいた『いだてん』を観たあと、米中、日韓、不穏な経済戦争ニュースを見て不快なので、小石川図書館で借りてきたイ・ムジチの『四季』を聴いた。定評通りの名盤で圧巻だった。(2:57)


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