サークルゲーム

2014年9月20日(土)
サークルゲーム

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季節がめぐって一巡したなと小さな気づきがあるたびに、バフィー・セントメリーが歌ったサークルゲームという曲を思い出す。人は季節の回転木馬に乗せられて、くるくると回るうちに歳をとっていく。

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最寄りの駒込駅から自宅に帰る見慣れた歩道沿いにも、ペンキで華やかに化粧された木馬に乗せられ、上下に揺られながら回転している者だけにわかる、年周期で巡りくる光景がある。

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歩道沿いに植えられた薔薇がまた蕾をつけ、ちょうど見頃になっていたので写真に撮った。四季咲きのバラなのか、毎年この季節になると咲くような気がするし、ひょっとすると感傷的な勘違いかもしれない。

03
歩道に向いたカウンターに腰掛けた喫茶店の客が、ガラス窓越しにこちらを見ている。回転木馬に乗って回ってくる幼児には、笑顔に混じって泣きべそをかいた顔もあり、自分はそういう後者の子どもだった。

04
回転木馬は世界のいないいないばぁ遊びであり、感慨深げにありふれた風景を撮る人は、たいがい心の中で泣きべそをかいている。そして通りすがりの人から見れば、何をしているのかわからない不審でヘンな人なのだろう。

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