【蛇と次元】

2020年6月23日

【蛇と次元】

六義園門前で暮らして四半世紀になるが園内ではじめて蛇を見た。

道の行手が水で遮られているとき、人は橋があればそれを渡る。橋を渡りながら水面(みなも)を渡る風が作るさざ波を眺めていたら、一本の蛇が美しい正弦波となって岸から岸へと渡って行くのが見えた。蛇は平面上に描く波形となることで前進し、その波形の粗密で速度が変わる。

WHO テドロス事務局長の苦渋に満ちた顔の後ろにいつもあるシンボルマークには杖に巻き付いた蛇がいる。蛇は二次元平面では、うねりながら前へ、三次元空間では、ねじれながら上へ進んでいく。

人間にとってうねりのような思考法より、ねじれのような思考法が大切であるように、泳ぐ蛇を見てふと思う。蛇もネジのようになって水中を回転したら、もっと早く対岸に渡れるだろう。

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