電脳六義園通信所別室
僕の寄り道――電気山羊は電子の紙を食べるか
【活版の時代】
【活版の時代】
鶴見俊輔の本で福田定良(ふくださだよし 1917−2002)のことを知り興味が湧いたので著書を検索し、手はじめに柏樹新書『「ひとり」の人間学』を読んでいる。とてもいい。人間として「『ひとりでできること』ができる人」について自己対話形式で話されている。著者はそうすることで狂気の戦中を生き抜かれた人なのだ。
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古書で探したこの古びた本をめくると、昭和 50 年 11 月 25 日第一刷印刷と奥付にある。軽くて束厚の出る本文用紙を使っているので活版印刷の印圧による凸凹が美しい。読みながらきれいだなと思う。昭和 50 年といえば文京区内の大学に在学中だったが、書籍の多くはまだ活版印刷の時代だったのだ。
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年に一冊だけ福祉系の本を出版し続けている友人がいて今年もまた装幀の依頼があり、連休前の入稿日が近づいた。年一冊のミニマルな出版社は、今はもうない柏樹社から出た編集者がおこした会社であり、偶然その柏樹新書を読んでいたのだ。印刷をされた船舶印刷という社名が面白いので調べたら台東区東上野にある。
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