◉寝相

2019年8月28日
◉寝相

 

寝相の良い人と悪い人がいる。子どもの頃、学校や家庭で他人と一緒に雑魚寝をさせられると、与えられた布団の範囲に収まったまま朝まで行儀よく寝られる人とそうでない人がいた。義母は寝相の良い人だった。大病をして家族の見守りが必要になり、寝室を時折のぞいて微動だにしない寝相を見るたびに、
「お母さん死んでるんじゃないか」
と心配になったが、妻は
「かあさん眠ってる時は東海林太郎だから」
と笑っていた。わが家は東海林太郎の喩えが通じる夫婦である。(2:10)

illustration : Masahiko ISHIHARA

この夏、義父母が暮らしていた住まいへの引越しを終え、38 年ぶりに布団からベッドの生活に戻った。妻は義母が寝ていたベッドで寝ているが東海林太郎ではない。東海林太郎ではないが落下せずに寝ている。いっぽう布団からはみ出して床の上で目が覚めたり、90 度は当たり前、180 度回転して寝ていることの多かった亭主が、義父のベッドから転げ落ちるのではないかと妻は心配している。今のところ落下しないでいるが、枕や掛布はちゃんと床に落下しているので、相変わらず暴れていることは確かだろう。(2:34)

   ***

本駒込 2019

昼休みに、近所の食品関連会社が毎月開いているガレージセールに行ってきた。雨が降っているので湿度は高いけれど涼しい。六義園脇の歩道で小さな秋を見つけてしまう季節になった。(15:21)

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