病人大移動

2012年7月10日

 病院の引っ越しと聞いて華やいだ気分にはなれず、点滴スタンドを持ったパジャマ姿の患者や、ストレッチャーにのせられて天を仰いだ患者が、引っ越し先まで長蛇の列を作って歩いて行くような、壮絶な行列を思い浮かべてしまう。そんな光景を見ることはないと思うけれど、入院中の患者を含めた人の移動は大変だろうと思う。

 特養ホーム入所中の義母が通う東大宮総合病院。狭い敷地に建つ病院は近隣から通う人々で常にごった返しており、医師、看護師、職員は無駄のない動きで狭さをカバーしているのがわかる。みんなよく頑張っているなあと付き添いのたびに感心する。
 平成26年5月に、土呂駅から徒歩10分の場所に新病院が完成して引っ越すそうで、サイトを見たら「念願の…」とあるので、やっぱりなぁと思う。

 2012年7月9日、義母の定期検診で付き添ったら、通院してきた見知らぬお年寄りが、
「この病院ができた頃は畑ばかりで、野菜を売りに来る農家の人たちが、病院の前に並んでいたものよ。この辺も変わっちゃって昔の面影がないわ」
と話していた。病院正面玄関前に農家の無人売店があり、田舎はのんびりしていていいなと思っていたけれど、お年寄りはもっと長閑だった昔を思い浮かべているわけだ。
 新しい病院移転まであと2年を切った。義母に付き添って新しい病院を見ることはあるだろうか。

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