◉ジローラモとアマティ

2019年8月26日
◉ジローラモとアマティ

 
 

ジローラモというイタリア人がいて「ちょいワルオヤジ」などと呼ばれてテレビでときどき見かける。それ以上のことは知らない。ふと思い出したのでウィキペディアを引いてみたら、デビ夫人に「典型的ナポリ野郎」と言われたそうで、確かにそういうイメージで記憶されている。本人もそれを売り物にしたのだろう。ああいう軽さがイタリア南部で典型的なのかどうかは知らない。

なぜふと思い出したのかというと、昨日見た映画で、ヴァイオリンのストラディヴァリに関連してジローラモが出てきたからだ。日本在住のジローラモがテレビ番組で「ジローさん」と呼ばれていたのでジローラモはイタリアで次男を表すよくある名前なのではないかと冗談的に思っていた。日本のテレビでおなじみのジローさんはジローラモ・パンツェッタ(Girolamo Panzetta)で日本式に苗字で呼べばパンツェッタさんである。

本駒込 2019

イタリアにはアマティさんという 1550 年から 1740 年のあいだ北西部地方、クレモナで活躍したヴァイオリン製作者一族がいた。初代がアンドレア・アマティ(Andrea Amati)、息子が二人いて兄がアントニオ・アマティ(Antonio Amati)、弟がジローラモ・アマティ(Girolamo Amati)で、アントニオとジローラモの兄弟は共同でヴァイオリン工房を経営した。そのジローラモの息子がニコラ・アマティ(Nicola Amati)で、有名なヴァイオリン製作者アントニオ・ストラディヴァリ(Antonio Stradivari)はニコラ・アマティに学んだ。そのニコラ・アマティの息子もまたジローラモでジローラモ・ヒエロニムス・アマティ(Girolamo Hieronymus Amati)といい、初代アンドレア・アマティの曾孫になる。曾孫のジローラモもまた「次男坊のジローさん」だったかどうかははわからない。(4:58)

   ***

ストラディヴァリに関する映画を観せてくれた区立図書館司書が「8 月 28 日がバイオリンの日にあたるので…」と言うのでみんなで「へぇ〜」と合いの手を入れた。知らなかった。1880(明治13)年 8 月 28 日、東京深川の楽器職人松永定次郎が、国産バイオリン第一号を完成させたのだという。

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