【雲の重さ】

【雲の重さ】

とうとう関東地方も梅雨入りした。

空を灰色の雨雲が埋め尽くしているけれど、飛行機の窓から見下ろす雲がみな真っ白であることからわかるように、雨雲自体が灰色をしているわけではなくて、水や氷の粒を含んだ雨雲が分厚いので、地上から見上げると太陽の光を通しにくいために灰色に見えるだけだ。


DATA:FUJIFILM FinePix Z1

重くたれ込めた雨雲……などと文学的に言うけれど、理科的に考えると重くたれ込めた雨雲にも当然重さがある。かなりの重さがあるものがどうして頭上に浮いているのだろうと考えると不思議だし、不思議だな…と思った瞬間に魔法が解けて雨が降り出すような気もする。

空を埋め尽くす雨雲にはいったいどれくらいの重さがあるのだろう。


DATA:FUJIFILM FinePix Z1

たとえば雨雲の大きさが  10km × 10km × 10km の立方体に匹敵する体積(本当はもっと大きそうだけれど)だったとし、雨雲は重いもので 5 グラムの水分を 1 立方メートルあたり含むそうなので、遠慮して中間をとって 2.5 グラムの水分を含むとすると、この雨雲の固まりは 250 万トンの水分を含む(雲の含水率=液体雲水量)ことになる。

なんと 250 万トンの水が頭上に重くたれ込めているわけで、250 万トンであろうが 500 万トンであろうが浮いているものは浮いているんだからそれでいいじゃないかと思わないと、魔法が解けてドスンと落ちてきそうでなんだか怖い。

( 2009 年 3 月に閉鎖した電脳六義園通信所 2007 年 6 月 14 日、15 年前の日記に加筆のうえ再掲載。)

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