電脳六義園通信所別室
僕の寄り道――電気山羊は電子の紙を食べるか
西郷と月照と月性
2014年4月6日(日)
西郷と月照と月性
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未明に目が覚めたので青空文庫で服部之総(しそう)「志士と経済」を読み、梅田雲浜(うんぴん)のことなどを調べるうちに、京都成就院の僧月照を抱いて錦江湾に入水した西郷隆盛の話を読んだ。月照は死んで西郷は生き残る。
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郷里静岡県清水、清水銀座の和菓子店「庵原屋」の壁には
男児立志出郷関 だんじこころざしをたててごうかんをいず
学若無成死不還 がくもしなるなくんばまたかえらず
埋骨豈期墳墓地 ほねをうずむるになんぞきせんふんぼのち
人間到処有青山 じんかんいたるところせいざんあり
いう漢詩が掲げられており、店に行くたびに読んで覚えたものだが、こちらの作者は月性で月照ではない。ともに尊皇攘夷派の僧侶で、どちらも 1858 年に亡くなっているので非常に紛らわしい。
02
非常に紛らわしいので、西郷と入水したのが「じんかんいたるところせいざんあり」の月性だったのかなどと一瞬思ってしまう。紛らわしいのは誰でも同じのようで、Wikipedia で月照を引くと「月性とは別人」、月性を引くと「月照とは別人」と書かれている。
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