今週の散歩道まとめ

今週の散歩道まとめ

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仕事帰りにいつもと違う路地を折れたら木香薔薇(モッコウバラ)が咲いていた。「ああそんな季節になったのか」と驚くようなカードが切られて次々に目の前で開かれるたびに、巡る季節というのは永遠の連用日記のようなものだなと思う。

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六義園内で日当たりのよい水辺に、細い茎ばかりがホエホエと生えている植物があり、なんとも脱力感を誘う風景だったので写真に撮ってきたが、翌日同じ場所に行ったら一斉に開花していた。アップで撮影したものをもとに思いつく限りのキーワードを入れて検索したら松葉海蘭(マツバウンラン)だった。

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数年前、六義園に出かけたらツツジの無料ガイドウォークが開かれており、しだれ桜ライトアップの喧噪が去った揺り返しか、ひどく参加者が少ないので飛び入りさせていただいた。染井村がかつて植木職人の村であったこともあり、非常に奥深い話が聞けて楽しかった。今年もまた園内のツツジが見頃を迎えている。

03
六義園内滝見の茶屋前で流れゆく水面を眺めていたら、落ち葉が四枚並んで流れ去っていくのを見つけた。流れが速いので慌ててシャッターを切ったがちゃんと写っていた。落ち葉は珍しくもないが、こうして着水したものが整列して流れる確率はそう高くないのではないかと思われる。人には「これは珍しい!」と確立の高低に反応する力があるらしい。(寺田寅彦風)

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六義園の端で入園者が立ち入れない場所にある一本の木にすぎないが、中で子育てをするカラスがいて、時折バサッと飛んできて中に消える。そのたびに、『森の生活』とか『森に降る雨』などの書名を思い出しつつ、これもまた「森」なのだなぁと思う。 関川夏央さんの『森に降る雨』はまだ読んでいないのでついでに注文した。(関川さん、カラスのついでですみません)

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