【助字の教え】

2020年7月25日

【助字の教え】

初めて出会う住著ということばの読みを調べたら「じゅうじ(ち)ゃく」で、ひとつところに留まっていることをいう。「住」の意味に対して著は助字(じょじ)になっている。ちなみに着は著の草書体であり分岐した同じ文字だ。おもしろいのでこの助字で低徊してみた。

住著と似たことばに恋著があって「れんじ(ち)ゃく」と読み、思いから離れ難くなることをいう。

住著や恋著と似たことばに取著があって「しゅじ(ち)ゃく」と読む。助字がつくということは「取」の方に意味の重心があって、古い仏教では執着することを「取」という。

「執着することを『取』という」、というときの執着の着も助字であり、「住」も「恋」も「取」も「執」もひとつところに心身が固着することを意味して原始仏典に出てくる…というときの固着もまた助字である着がつくので、「固」もこだわりのお仲間なのだろう。

そういう 「住」や「恋」や「取」や「執」や 「固」に著(着)するな、著(着)してこだわるから苦悩が絶えないのだ、と昔の親切な賢人たちは助字を添えて教えている。

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