【出る声、書く声】

【出る声、書く声】

テレビに向かって、文句を言ったり、反論を投げかけたり、質問をしたりしている人を見るとぼんやり奇妙に思う。誰に向かって話してるんだろうと。

義父はそういう人だったけれど、それに文句を言っていたわが妻もやはりそれをする。そして、ぼんやり奇妙に思う程度にそれを許容している自分がいて、ということはなんだ、自分にも同じようにそういう奇妙な行動があるのかもしれない。そういう確率が高い。同じ穴のムジナである。

テレビならまだしも、読んでいる本に向かって、それをするのは変だ。したくなるけど。

混み合った電車内で読書しながら、本に向かって文句を言ったり、反論を投げかけたり、質問をしたりしていたら危ない人なので、乗り合わせた人たちは距離をおこうとして離れていくだろう。別に離れていってもいいけれど、そういう方向で自分が目立つのはさみしい。

2024 年 1 月 24 日 本駒込

自宅での読書なら遠慮なく声が出せる。出せるけれど、そういう自分に自分で違和感があるので、声を出すのをこらえて文句や反論や質問を文字にして書いている。それがときどき日記にもなる。

どちらかというと文句や反論や質問ではなく賛意を表することのほうが多いのだけれど、やってみるとおもしろい。頭の中が片付いてすっきりする。たぶん咄嗟に声が出る人たちは、そうすることで思いつきを次々に片付けながらテレビの深いところを視聴しているのだろう。弁証法的に生きる知恵である。

背の高いアナウンサー「青井アナ」が NHK を退職し、2024 年 4 月からフジテレビ系の報道番組でキャスターを担当するらしい。妻がこのニュースを見たら咄嗟に
「なんで?!」
とテレビに向かって聞くだろう。

NEW
20 音オルガニートで

20 音オルガニートでセレナード「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」より 
Eine kleine Nachtmusik K. 525
作曲/W.A.モーツァルト

20 音オルガニートで菩提樹 Der Lindenbaum
歌曲集「冬の旅」より第5曲
作曲/F.P.シューベルト

20 音オルガニートでロンドン橋 落ちた London Bridge Is Falling Down
イングランドの古いマザーグース・ナーサリーライム

を公開。

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2023年11月号(通巻13号)まで公開中

 

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