◉夏の成分

2018年7月14日
僕の寄り道――◉夏の成分

人が新たな品種として創り出したり、意図的に他地域から持ち込んだりしたものであれ、いまこの夏に、勝手に生え、勝手に伸び、勝手に生きているように見える夏の植物には、「きれい」という言葉の塊(かたまり)が含まれている。

この場合の「きれい」は、「勝手に」の「勝手」という成分で強化されている。「勝手に」という言葉の物質は、弓術(きゅうじゅつ)で弓を持つ左の「押し手」に対し、弦(つる)をひく右手のことを「勝手」と呼ぶことから来ている、という蘊蓄(うんちく)を含んでいる。真昼の炎天下、谷中で見つけた夏の「きれい」の成分分析である。

草 ど も の 勝 手 が 射 た る 夏 の 空

(2018/07/14)


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