電脳六義園通信所別室
僕の寄り道――電気山羊は電子の紙を食べるか
八月の狂詩曲
2012年8月1日
本川達雄「ゾウの時間 ネズミの時間」がベストセラーになってからはや20年も経つことを、八月の狂詩曲にのってせわしなく動き回るコバエを見ていて思い出した。テーブル上の微小な水たまりに落ちてあえなく落命していたりするコバエは、生命サイクルの儚さゆえに生き急ぎ死に急いでいるのだろう。人間の子どももなぜか危ないとわかっている場所に引き寄せられてしまうもので、そのため命を落とした友だちもおり、生き急ぎ死に急いでしまうものなのかなと思う。
2012年7月26日|静岡県静岡市清水区の塩田川にて
夏休みが始まって一番嬉しい時期が七月で、来月がまるまる休みであることの幸せを噛みしめて毎日を過ごしたものだったが、八月になるとさみしさの陰りが差して落ち着かなくなり、ひたすらせわしなく遊び回ったものだった。「八月の濡れた砂」や「八月の狂詩曲」などの定番ではなく、「八月の」を冠したもっとしゃれたタイトルはないかしらと検索したら、一番胸にしみたのは「八月の予定」だった。
コメント ( 0 ) | Trackback ( )
« 踵の秘密 | 24年目の夏 » |
コメント |
コメントはありません。 |
![]() |
コメントを投稿する |
![]() |
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません |