【忍耐と忘却と背のび】

2020年1月24日
【忍耐と忘却と背のび】

嫌なことは思い出さない、嫌なことはさっさと忘れる、そういう技術が身についたら人生はずいぶん楽になる。

そう考える人は多いらしく、調べるとたくさんの研究報告がある。笑ってしまうのが、脳の中で、嫌なことは思い出さない、嫌なことはさっさと忘れるという働きが認められたとき、何らかのご褒美がもらえるようにすると、だんだん、嫌なことは思い出さない、嫌なことはさっさと忘れる、そういう能力が身につくというものだ。

今日 24 日は給料日だと喜んでいる友人がいて、当座に用立てた金も返してくれるという。自分もまた月末にもらうご褒美としての給料が嬉しくて、仕事だからと我慢した嫌なことは思い出さない、嫌なことはさっさと忘れる、そういう習慣づけの強化子(自発性を促す刺激)となっていたサラリーマン時代がある。

ネットでブログを書いたり SNS で喋り続けるのは、こうだったらいいなと多少粉飾した自分を提示して、言葉で褒められたりフォローされた数字で「自分が認められた」と思い込み、そういう粉飾した自分に実際になりたがることだ。難しい言葉で「自己提示の内面化」という。悪いというわけではなくて、そういう仕組みになっている。

中村雄二郎を Kindle で読んでいて、知の内面化の話が出てきたところでそんなことを思い出した。尊敬するえらい哲学者でもちゃんと内面化された知とそうでないものとがあり、そういうことをきちんと整理されていた。先生は 1925 年生まれで藤枝にいる伯母と同い年だけれどお元気だろうかと検索したら 2017 年に亡くなられていた。

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