花とおじさん

2017年2月25日
僕の寄り道――花とおじさん

高齢の男性がよたよたと腰を屈め、歩道脇にしゃがみこんで土をいじっているのを横目で見た。買い物帰りに、あの人はさっき何をしていたのだろうと気になり、見に行ったら多肉植物であるジュウニノマキを三株ほど移植していたのだった。無事に移植を終えて水をかけた跡があった。

マンション住まいのベランダで育てていたものが増えてしまい、始末に困って捨てるよりはましだろうと、人に踏まれそうな歩道脇に植えたと見た。真相はわからない。踏まれずに育てばいいなと思う。

実は見知らぬ人でもないので「どうしたんですか」と聞いてみることもできたけれど、背中がちょっと寂しげに見えて声をかけそこねた。歳をとった男性が黙って小さな植物の世話をしていると寂しげに見えるというのは、根拠のない妙な固定観念なのだけれど。

こちらはチューリップ


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