先日床屋に行った時の話、たまたま隣の席に某政治家の方が座られた。
地方から飛行機で戻ってきたばかりで、スケジュールの合間を見て行きつけの床屋であるこのお店に飛び込んできたようだ。
その方が話されるのを隣でずっと聞いていた。

やはりバイタリティが凄い。
あのエネルギーは普通の人では敵わないだろう。
どの政党であれ、国会議員になる人の持つエネルギーは、一般人とはレベルが違う。
高齢でもその力が衰えていない。

さらに凄いのは気配りだ。
見習いさんまで含めて店員さんの名前をよく覚えているし、家族構成まで把握しているようで、何かとひとりひとりに声をかけてあげる。
この記憶力や気配りは、僕にはとても真似できない。

そして極めつけは百戦錬磨の経験がもたらす鋭い目付きだ(笑)
僕と店員さんとの何気ない会話に耳を傾けていたようで、ふと気付くと迫力のある目で僕を観察していた。
これは生きるか死ぬかの修羅場をくぐり抜けてきた人しか持ち得ない目だ。


もう50年も昔の話だが、僕の母親が嫁いで間もない頃、大勢の人が集まった自宅の部屋に母親がお茶を運んでいったことがある。
当然新しい花嫁に注目が集まる。
その中でひとつ、母はたじろぐほどのものすごく鋭い視線を感じたという。
それは父親の剣道関係の知り合いの代議士の先生の目であった。

その方は戦国時代の侍の生き残りのような方で、よく荒っぽい剣道の稽古をつけて下さった。
こちらが中学生だったにもかかわらず、その強烈な突きを食らうと、体が一瞬宙に舞い気を失いかけることもあった。
今でも侍というものは本来ああいうものではなかったかと思う。

そういう世代がいなくなりつつある。
血反吐を吐くような苦労をしてきた人たちだ。
世界的にそういう傾向なのだろうとは思うが、しかし二世議員が多くなり、これで大丈夫なのだろうか、世界を相手に通用するのだろうか、と思うのは僕だけだろうか?
もちろん自分のことは棚に上げているわけだが・・・

D3 + AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED
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コメント
 
 
 
Unknown (Bravo)
2007-12-18 16:10:59
興味深く読ませて頂きました。

>隣の席に某政治家の方が座られた。
すごい経験しましたねえ。
ナマの姿に接触することって大事ですねえ。
ずいぶん昔大阪の楽器屋ですごい迫力のベースのチョッパーの音がしていたので観に行くと黒人が試奏してました。店員に聞くと「渡辺貞夫のバックミュージシャン」とのこと。ステージで聴くのとまったくちがい、「音」というより強烈な「エネルギー」が迫って来るような迫力でした。「日本人ではかなわないだろうな」と思ったことを覚えています。
なんか関係のない話でしたね(汗)
どちらにせよ「目」は物語りますね。
相手の目が見えない、または見られないネットはどうなんですかねえ。
 
 
 
Unknown (COLKID@会社)
2007-12-18 17:16:30
後からわかったのですが、たまたまあの日近くを親戚が通ったのですが、大通りで黒塗りの大きい車が待っていて、あれは政治家の車だと話していたのだそうです。
床屋では、ここまでひとりで歩いてきたのかと驚いたのですが、まさかね・・・(笑)

普段政治にはいろいろ好き勝手なことを言えますが、本人に実際に接するとその桁違いのエネルギーに感化されてしまうものかもしれませんね。
 
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