保護色


D850 + Ai AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D

大きな画像

台風の強い雨の中、会社に到着すると、壁のアマガエルの色が変わっていた。
カエルのいる位置から言って、多分3日前に載せた画像と同じカエルなのだが・・・
鮮やかなグリーンから、くすんだグレーのまだら模様に変わっている。

他のカエルはグリーンのままだ。
この1匹だけが、体色をグレーに変えようと判断したようだ。
個体差があるのは当然なのだが、当人が意識して変えているものなのだろうか・・・

実はこのカエルは、最初から体色が変化しやすかった。
1匹だけ中途半端に白っぽくなったり、まだら模様になったりしていた。
ご覧のように、変化前の体色であった緑色が、体の一部分にまだ残っている。

そもそも白い壁にいるのに、グリーンの保護色というのもおかしいのだ。
これでは目立ちすぎて保護色になっていない。
アマガエルは白くなることも出来るはずなのに、なぜかこの壁にいるカエルのほとんどがグリーンになる。

恐らくカエルは自分の目から入る周囲の色情報から判断して、体色を変化させているのだろう。
しかし肝心の自分が留まっている壁の色は、あまり判断材料に入っていないのかもしれない。
このカエルが、台風の鉛色の雲や大雨に翻弄されてその色になってしまったことを考えると、自分の背中側の色に強く影響されているように見える。

カエルの気持ちになって、壁際に立って外側を見てみると、確かに周囲には緑色のものが多い。
グリーンの帆布で作られたテントや、芝の生えた月島が見える。
それでいつもは仕方なくグリーンを選んでいるのか・・・
壁の色は白くて周囲には緑があって・・と、ここはカエルにとってはかなり複雑な環境なのだ。

このカエルは、恐らく朝になり明るくなってきたら、大雨で周囲がグレーに見える事に気付き、慌てて体色を変えたのであろう。
この1匹だけが敏感なセンサーを持っているとも言える。
まあいずれにしても不正解で、この色では目立ってしまい、保護色になっていないのだが・・・
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