迷彩服

D800E + Carl Zeiss Otus 1.4/55 ZF.2

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ある駅で階段を降りていくと、迷彩服を着た男性が、階段の下に立っているのが見えた。
怪しい人物かと警戒したが、近づいてみると、自衛隊と書かれた腕章をしている。
特殊な思想の持ち主ではなく、本物の自衛官のようだ。

その男性が、ひとりで立って何かを配っている。
通り過ぎる時に、ちらりと見ると、入隊者募集のチラシのようだ。
おまけのシールのようなものが、ホチキスで留めてある。
僕とMrs.COLKIDは、チラシを配る対象外の年齢のためか、渡してもらえず、そのまま前を通り過ぎた。

「今のおまけ、欲しかった」
「私も欲しいと思った」
「じゃあ、君、もらってきてよ」
ということになり、Mrs.COLKIDにもう一度迷彩服の男性のところに引き返してもらった。

しばらく待っていると、チラシをふたつ持ったMrs.COLKIDが戻ってきた。
「一緒に日本を守りませんか?」
と勧誘されたという。
それには答えず「お勤めご苦労様です。ところでもうひとつください」と言って、ふたつもらったらしい。

陸海空のそれぞれのマンガのシールが付いていた。
チラシには説明会の日程や、任期制自衛官の給与について書かれている。
数字の見方がよくわからなかったが、意外なほど高い金額である。
特に今後は、命を懸けた仕事となる可能性が高いからだろう。