お祓い


D800E + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

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日光でお祓いを受ける時、ふと思いつき、カバンからアンティークの時計を出して身につけた。

僕はそれほど気にせずに、普段アンティークの時計を使っている。
しかし時計は肌身離さず持ち歩くものなので、家具などのアンティークとは少し性質が違う。
どんな人が使っていたかわからないと、嫌がる人も多い。

普通に想像すれば、前の持ち主が大切にしていたものを、何らかの理由で手放したか、あるいはその方が亡くなり家族が処分した・・というストーリーが思い浮かぶ。
50年以上も前のものだから、最初のオーナーは多くの場合この世にはいないだろう。
アンティークの時計には、そういう人たちの歴史が刻まれている。

しかしそれならいいのだが、たとえば殺人を犯した犯人が、その時身につけていたもの・・という可能性だってある。
包丁を持った手にあり、返り血を浴びた時計かもしれない。
もっと酷い場合、死体から奪い取ったものが、巡り巡ってここにきた・・ということだって考えられる。
そう考えると、何かとんでもない怨念が宿っていることだってあり得る。

実際軍装品を集めていると、家でいろいろ奇怪な現象が起きるという話をよく聞く。
壁に血の跡が現れたり、収納してある押入れで物音が聞こえたり・・・
何しろ殺し合いをする最中に身につけていたのだから、当然そういうこともあるだろう。

我家にはオールド・ウエスト時代のアンティークがいっぱいある。
僕の部屋などは、所狭しとそういう品々が積んである状態だ。
軍装品ほどではないにしても、大勢の人たちの歴史が一堂に会しているためか、何か霊気が漂うような雰囲気が確かにある。

中には博物館クラスの貴重なものもあるので、夜の僕の部屋は、考えようによっては夜中の博物館みたいなものだ(笑)
個人的にはとても落ち着く場所なのだが、Mrs.COLKIDは気味悪がって入らない。
幸い二人とも霊感が全く無いので、何も見えはしないが・・・

時計も、神様の前に持っていけば、多少は浄化されるかな・・そう思って、お祓いを受ける時に身につけてみようと考えたのだ。
持っていた時計を全部出したら、オイスターデイトとカラトラバとジラール・ペルゴの3本が出てきた。

どうしようかと思ったが、両腕にひとつづつ着けて、ポケットにひとつ入れた。
成金みたいで情けない格好になり、さすがに恥ずかしいので、袖を引っ張って時計が見えないようにした。
それで本殿に向かおうとしたら、そういう貧乏臭いことをするなと家族から怒られた(笑)
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