加工


D800E + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

大きな画像

グリュエンにサイズ16-16のストレート型ベルト(根元も先端部も幅16mmの寸胴型のベルトという意味)を付けると、腕輪のような独特の外観になる。
しかし市場に16-16のベルトは意外に少ないと書いた。
石国や松重商店の製品に一部見られる程度である。
市販の幅16mmのベルトのほとんどは、尾錠側のサイズは14mmで、テーパーのかかった形状をしている。

しかしちょっとしたアイディアを思いついた。
それは、「一回り大きいベルトを買って、カッターで切って16-16に加工してしまう」という方法である。
滅茶苦茶といえば滅茶苦茶な、荒っぽいやり方である(笑)
ただし、そのためには以下の2つの条件を満たすベルトを、まず探さなければならない。

・ステッチのないベルト
・尾錠側の幅が16mmのベルト

ステッチが入ると、それを無視してカッターで強引に切るわけにはいかなくなる。
まずはステッチのない、表面がプレーンなベルトをみつけなければならない。
サイド部分の仕上げも、へり返しではなく切り落とした感じのものが望ましい。

また尾錠側はどうしても16mmでないと困る。
本体に縫いこんである定革部分の加工が難しい、というのが理由だ。
尾錠側の幅が最初から16mmのものであれば、その部分を加工しなくて済むわけだ。
(ケース側のベルト幅は18mmでも20mmでも、16mmより大きければ問題ない)

これらの条件に合うベルトをベースにすれば、幅を16mmストレート型にカッターで整形し、切ったコバ部分を処理し直すことで、16-16のベルトとして使えるはずである。



というわけで、今日の時計ベルト。
グリュエンのカーベックスにマルマンのコードバンの黒をつけた。
本来はサイズ18-16であったが、カッターで16-16に加工した。

探してみてわかったのだが、上記の二つの条件に合致するベルトというのも、ほとんどみつからない。
各社からステッチのないベルトは出ているのだが、どういうわけかバックルが16mmというものがほとんどない。
理由はよくわからないのだが、なぜか16mmを避けるように、14mmか15mmに集中しているのだ。

そんな中、何とか店頭でみつけたのが、このマルマンのコードバンのベルト。
ヨドバシで定価の半額(3150円)で売られていた。
製品を破壊するのに近い実験であるが、価格が安かったので躊躇なく行える(笑)

早速カッターで切り落として幅を16mmに狭め、切り口を皮革用コバ塗り剤で処理した。
加工は簡単で、作業は10分ほどで完了した。
元々切り落としただけのような仕上げのベルトなので、違和感のない仕上がりになった。

ただベルトとして面白いかと言われると、何だかぱっとしない結果となった。
シンプル過ぎるというか、のっぺりとしていて特徴のない外観である。
やはりステッチとか型押しとか、表面に何か模様がなければ、幅16mmある表面の空間をもてあます感じだ。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )