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LEICA X1

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日曜日に母親の誕生日を祝い、家族でランチをした。
毎年恒例の行事で、Mrs.COLKIDがいろいろとお店を見つけてくる。
すでに銀座はほとんど制覇した感があったが、探してみるとまだまだ美味しいお店がある。
これだけあって、どのお店もそれぞれ独自の味を追求しており、同じものがないというのも、また凄いことである。



今年は「レストラン タテル ヨシノ 銀座」というフレンチのお店。
銀座の三越新館の隣のビルPIAS GINZAの12階にある。
時折三越の窓から写真を撮っていたが、ここのレストランが写っていたことに気付いた。
天井の高さが7メートルもある開放感のあるホールで、案内された席も広い室内や外の景色が見渡せるベスト・ポジションであった。



パリにあるレストランも東京のレストランもミシュランの星をとっているだけあり、さすがに素晴らしかった。
シェフの吉野氏は、「テロワ(大地)の料理」をコンセプトに、素材のもつ味わいを極限まで引き出し、華麗な一皿に仕上げるシェフとして有名な方だそうだ。
上の写真の玉子は、強めの味に仕立てたサワークリームを半熟の黄身と混ぜながらいただくのだが、味の組み合わせが絶妙で唸った。
下は新タマネギを使った料理で、水分を飛ばしながら焦がさずに食感を残すのが非常に難しく、家庭ではとてもできないだろうという手の込んだもの。



今回はお昼の中くらいのコースをお願いした。
何しろ家族全員がある年齢に達しており、フルコースはちょっと辛い。
お店でも力を入れているメニューだという、魚を中心としたコースをお願いした。
それでも量的には十分で、おなかが一杯になった。



今日はこの季節にしては珍しく、フランスからアスパラガスが入ったという。
そういえば震災がなければ5月にはドイツに行っていたはずで、あちらではちょうどアスパラが抜群においしい季節である。
レストランに入ればどこでも、白くて太い茹でたアスパラガスを味わうことができる。
それを日本で食べられるとは思わなかった。
こちらのアスパラガスは、オレンジを隠し味に使い微妙な味を出しているのが、本国を上回るところ。



この見るからにヘルシーな野菜のプレートは凄い。
モネの庭園をイメージした季節の野菜の盛り合わせで、40種類もの野菜のリストの中から、その日に入手できたものが使われている。
季節によって内容が変わるそうで、これを食べたくて訪れるお客さんもいるようだ。
食物繊維が豊富なため、軽いように見えて、意外にも一番お腹にずっしりときた。



メインはサーモンであった。
これも凝りに凝ったもので、塩や燻製処理により微妙に味をコントロールしてあり、魚の油っぽさや臭いを軽減しながらも、本来の繊細な味を生かしている。
食べてみると柔らかくプリプリとした身は、ほぼ最良と言っていいものだった。
これならサーモンが苦手な人でも食べられるのではないか。
付け合せも甘さや苦さのある意外なものが添えられており、魚との組み合わせで味が生きるように考えられている。



母親の誕生日だったので、プレートを用意してくださった。
お店の方々の対応も素晴らしいもので、料理について詳しく教えてくれる。
母親はかなり満足した様子で、早速叔母を誘ってもう一度食べに来ると言っている。
叔母からも、今年のお店はどうだったかと、味を聞かれるようだ(笑)



デザートは上のコーヒーとナッツを使ったものと、下のパインを使ったものから選べた。
パインは母親が頼んだものであるが、やはり味に一工夫してあるようで、できれば両方食べてみたいくらいだった(笑)
どの料理も食器が素晴らしい。



やはり都内には素晴らしいお店が揃っていると、今更ながら感心した。
何かに徹底的に凝り、とことん道を追求していくのは、日本人の特質なのだろう。
まだまだこういうお店があるのかと思うと、奥の深さは恐ろしいほどである。


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