「てなもんや三度笠」の時次郎、「必殺シリーズ」の中村主水、「はぐれ刑事純情派」の安浦刑事、東宝の「駅前」シリーズ、クレージーキャッツ映画……。物心ついた頃から身近な存在だった藤田まことが、食道がんで入院し、明治座の舞台を降板した。
最も強烈な印象を受けた出演作は、戦中と戦後を繋ぐ社会派ドラマ「日本の青春」(68年、小林正樹)だ。実年齢(35歳)より10歳上の男の屈曲、悲哀、矜持を、藤田は見事な演技力で表現していた。名優の一刻も早い快復を祈りたい。
さて、本題。地方出身の小牧がレジネッタで桜花賞を制した。皐月賞の本命はスマイルジャックと決めていたから、「1週早いよ」が本音だが、インタビューで小牧が流した涙に、言葉で表せない何かを感じた。
<騎手たち、とりわけ若手から嫌がらせ、いじめを受けた>……。
「武豊TV!~新年会スペシャル」で岩田が衝撃の告白をする。情けない風潮に歯止めを掛けたかったのか、ホストの武豊は問題部分をカットせず、具体名に音を被せて放映させる。同席した四位と武幸も経緯を把握していた。
警察機構に例えれば競馬学校出身はキャリア官僚、地方出身は叩き上げの刑事だ。エリート意識が強い中央育ちが、<メシのタネ>を奪う腕利き地方騎手を快く思うはずもない。目の肥えたファンは移籍後の小牧の強引な騎乗に批判的だが、正攻法だと包まれる(意図的に?)から、極端な戦術(先行、後方一気)が増えたという見方もできる。
岩田は<いじられキャラ>で、親分肌の四位と仲がいい。小牧は<ひょうきんキャラ>で、エピソードの数々が「武豊TV!」で紹介されている。地方時代、お山の大将だった両者は、自己防衛のために新キャラを演じているのだろう。日本社会の閉鎖性が競馬界の若手にまで浸透していることに強い失望を覚えた。
皐月賞は地方出身騎手を応援する。小牧のGⅠ連勝なんて非現実的だが、初志貫徹で本命はスマイルジャックだ。好枠(2番)から先行して楽しませてくれるだろう。内田鞍上のフローテーション、安藤勝を確保したレインボーペガサスも、馬場と展開が向けば浮上のチャンスがある。上記3頭に、決め打ちの川田が駆るキャプテントゥーレを加えたい。
前々日売り1~3番人気はまとめて切る。気性難のショウナンアルバは、昨年のヴィクトリーのような逃げを打つしか勝機はない。軽い調教で弥生賞を制したマイネルチャールズはハードワークで本番に臨むが、さらに馬体が減れば危険信号だ。ブラックシェルは調教の動きと血統に不安がある。クロフネ産駒はマイル前後がベストだし、人気ほど信頼を置けない。
結論。◎②スマイルジャック、○⑰フローテーション、▲⑥キャプテントゥーレ、△⑤レインボーペガサス。馬券は4頭BOXで馬連6点、3連複4点。3連単は当日の馬場と馬体重を見て、4頭のいずれかを軸にして買い足すつもりだ。
今週もまず当たらない。確実なのはレース後、テレビ前で茫然としている自分の姿だけだ。
最も強烈な印象を受けた出演作は、戦中と戦後を繋ぐ社会派ドラマ「日本の青春」(68年、小林正樹)だ。実年齢(35歳)より10歳上の男の屈曲、悲哀、矜持を、藤田は見事な演技力で表現していた。名優の一刻も早い快復を祈りたい。
さて、本題。地方出身の小牧がレジネッタで桜花賞を制した。皐月賞の本命はスマイルジャックと決めていたから、「1週早いよ」が本音だが、インタビューで小牧が流した涙に、言葉で表せない何かを感じた。
<騎手たち、とりわけ若手から嫌がらせ、いじめを受けた>……。
「武豊TV!~新年会スペシャル」で岩田が衝撃の告白をする。情けない風潮に歯止めを掛けたかったのか、ホストの武豊は問題部分をカットせず、具体名に音を被せて放映させる。同席した四位と武幸も経緯を把握していた。
警察機構に例えれば競馬学校出身はキャリア官僚、地方出身は叩き上げの刑事だ。エリート意識が強い中央育ちが、<メシのタネ>を奪う腕利き地方騎手を快く思うはずもない。目の肥えたファンは移籍後の小牧の強引な騎乗に批判的だが、正攻法だと包まれる(意図的に?)から、極端な戦術(先行、後方一気)が増えたという見方もできる。
岩田は<いじられキャラ>で、親分肌の四位と仲がいい。小牧は<ひょうきんキャラ>で、エピソードの数々が「武豊TV!」で紹介されている。地方時代、お山の大将だった両者は、自己防衛のために新キャラを演じているのだろう。日本社会の閉鎖性が競馬界の若手にまで浸透していることに強い失望を覚えた。
皐月賞は地方出身騎手を応援する。小牧のGⅠ連勝なんて非現実的だが、初志貫徹で本命はスマイルジャックだ。好枠(2番)から先行して楽しませてくれるだろう。内田鞍上のフローテーション、安藤勝を確保したレインボーペガサスも、馬場と展開が向けば浮上のチャンスがある。上記3頭に、決め打ちの川田が駆るキャプテントゥーレを加えたい。
前々日売り1~3番人気はまとめて切る。気性難のショウナンアルバは、昨年のヴィクトリーのような逃げを打つしか勝機はない。軽い調教で弥生賞を制したマイネルチャールズはハードワークで本番に臨むが、さらに馬体が減れば危険信号だ。ブラックシェルは調教の動きと血統に不安がある。クロフネ産駒はマイル前後がベストだし、人気ほど信頼を置けない。
結論。◎②スマイルジャック、○⑰フローテーション、▲⑥キャプテントゥーレ、△⑤レインボーペガサス。馬券は4頭BOXで馬連6点、3連複4点。3連単は当日の馬場と馬体重を見て、4頭のいずれかを軸にして買い足すつもりだ。
今週もまず当たらない。確実なのはレース後、テレビ前で茫然としている自分の姿だけだ。
それにしても、18頭は実に美しかった。GⅠともなると、関係者の気合も違うので大概はきっちり仕上げてきますが、みなピカピカしていて厩務員さんたちの期待やご苦労がしのばれます。