18日のタイムラグでWWE「レッスルマニア24」(シトラスボウル)を観戦した。<ジェフ・ハーディーがマネー・イン・ザ・バンク戦を勝ち抜き、その夜のうちに王座を獲得する>というストーリーが、俺の中で出来上がっていた。ところがジェフは、薬物使用が発覚して謹慎処分を受ける。主役不在の祭典に、拍子抜けの感は否めなかった。
はしごからリング外に落下する、金網最上部からスワントーンボムを決める……。ジェフは選手生命を失いかねないパフォーマンスで、ファンに感銘を与えてきた。肉体の痛みと恐怖心を鎮めるため薬物(ドラッグ?)に頼ったとしても責める気にはなれない。エディ・ゲレロやクリス・ベノワの悲劇を、ジェフに重ねてしまうのだ。
リック・フレアーの引退試合に複雑な思いがよぎった。フレアーは90年代、テッド・ターナー傘下のWCWで、WWE壊滅作戦の最前線に立っていた。世が世ならさらし首の敵の総大将に、寛大なビンス・マクマホンは極め付きの舞台を用意した。フレアーに相応しいのは<史上最高のレスラー>ではなく、<最も政治手腕を発揮したレスラー>の称号ではなかろうか。
現在WWEを牛耳っているのは、マクマホンファミリーのHHHだ。モントリオール事件(97年)の一部始終を収めた「レスリング・ウィズ・シャドウズ」で、HHHはブレット・ハートの妻に「恥を知りなさい」と叱責されている。HHHは駆け出しの頃から政治屋レスラーだったのだ。
ベストマッチはメーンイベントのエッジ対アンダーテイカーのヘビー級王座戦だった。エッジは10年前、テイカー率いる<ミニストリー・オブ・ダークネス>の一員で、パシリ役を演じていた。その後、クリスチャン(現TNA)、ハーディーボーイズとともに過酷なシナリオをこなし、スピードを保ちながら筋肉の鎧を纏ってきた。元ボスにタイトルを奪われたが、今や押しも押されもせぬ業界NO・1のヒールである。
マネー戦を制したのは、全社挙げてプッシュされているCMパンクだった。ストイックなサムライ風のキャラには魅力を覚えるが、ビルドアップしない限り頭打ちになると思う。プロレスとはリアリティーが求められるエンターテインメントで、試合の質と肉体に説得力がなければ、ファンの支持を失くしてしまう。
不良性を前面に出すランディ・オートンが、HHHと優等生シナを破りWWE王座を防衛した。結果は良しとするが、内容に見るべきものはなかった。ビッグ・ショーとメイウェザーの異種格闘技戦は案の定、語るに落ちる茶番に終わった。ケインのECW王座獲得には拍手を送りたいが、喜んでばかりいられない。アングル(TNA移籍)、ベノワ(家族と無理心中)、RVD(退団)、ラシュリー(解雇、TNA入り?)と、ECW所属のトップレスラーは次々にWWEを離脱している。ケインの今後が心配になってきた。
最近のWWEで連想するのは90年代のWCWだ。ホーガン、フレアー、ナッシュ、ホールら東映オールスター時代劇並みのビッグネームを結集したのに、オースチンを主演に据えたWWEの低予算作品に粉砕される。驕る平家は久しからず……。現在のWWEに往時の勢いはなく、視聴率もPPV購買者数も右肩下がりだ。バックステージの駆け引きに没頭していると、TNAに寝首を掻かれる可能性もある。
などと御託を並べつつ、WWEから離れられない。俺の視線は遥か彼方、絶頂期の煌きを追っている。眩い虹が再び懸かる日は来るのだろうか。
はしごからリング外に落下する、金網最上部からスワントーンボムを決める……。ジェフは選手生命を失いかねないパフォーマンスで、ファンに感銘を与えてきた。肉体の痛みと恐怖心を鎮めるため薬物(ドラッグ?)に頼ったとしても責める気にはなれない。エディ・ゲレロやクリス・ベノワの悲劇を、ジェフに重ねてしまうのだ。
リック・フレアーの引退試合に複雑な思いがよぎった。フレアーは90年代、テッド・ターナー傘下のWCWで、WWE壊滅作戦の最前線に立っていた。世が世ならさらし首の敵の総大将に、寛大なビンス・マクマホンは極め付きの舞台を用意した。フレアーに相応しいのは<史上最高のレスラー>ではなく、<最も政治手腕を発揮したレスラー>の称号ではなかろうか。
現在WWEを牛耳っているのは、マクマホンファミリーのHHHだ。モントリオール事件(97年)の一部始終を収めた「レスリング・ウィズ・シャドウズ」で、HHHはブレット・ハートの妻に「恥を知りなさい」と叱責されている。HHHは駆け出しの頃から政治屋レスラーだったのだ。
ベストマッチはメーンイベントのエッジ対アンダーテイカーのヘビー級王座戦だった。エッジは10年前、テイカー率いる<ミニストリー・オブ・ダークネス>の一員で、パシリ役を演じていた。その後、クリスチャン(現TNA)、ハーディーボーイズとともに過酷なシナリオをこなし、スピードを保ちながら筋肉の鎧を纏ってきた。元ボスにタイトルを奪われたが、今や押しも押されもせぬ業界NO・1のヒールである。
マネー戦を制したのは、全社挙げてプッシュされているCMパンクだった。ストイックなサムライ風のキャラには魅力を覚えるが、ビルドアップしない限り頭打ちになると思う。プロレスとはリアリティーが求められるエンターテインメントで、試合の質と肉体に説得力がなければ、ファンの支持を失くしてしまう。
不良性を前面に出すランディ・オートンが、HHHと優等生シナを破りWWE王座を防衛した。結果は良しとするが、内容に見るべきものはなかった。ビッグ・ショーとメイウェザーの異種格闘技戦は案の定、語るに落ちる茶番に終わった。ケインのECW王座獲得には拍手を送りたいが、喜んでばかりいられない。アングル(TNA移籍)、ベノワ(家族と無理心中)、RVD(退団)、ラシュリー(解雇、TNA入り?)と、ECW所属のトップレスラーは次々にWWEを離脱している。ケインの今後が心配になってきた。
最近のWWEで連想するのは90年代のWCWだ。ホーガン、フレアー、ナッシュ、ホールら東映オールスター時代劇並みのビッグネームを結集したのに、オースチンを主演に据えたWWEの低予算作品に粉砕される。驕る平家は久しからず……。現在のWWEに往時の勢いはなく、視聴率もPPV購買者数も右肩下がりだ。バックステージの駆け引きに没頭していると、TNAに寝首を掻かれる可能性もある。
などと御託を並べつつ、WWEから離れられない。俺の視線は遥か彼方、絶頂期の煌きを追っている。眩い虹が再び懸かる日は来るのだろうか。
私はケインがベルトをとってくれて、かなり嬉しかったのですが…ECWの王座につくと…
ビックショーも戻って来てくれましたし、ジョンモリソンも頑張っているし、チャボだって☆
また忘れる事にします(笑)
かつてWWE王座を取った時は、一日天下でした。