酔生夢死浪人日記

 日々、思いついたさまざまなことを気ままに綴っていく

前大統領の自殺&核実験~隣国からの衝撃の受け止め方

2009-05-27 02:11:41 | 社会、政治
 新型インフルエンザの感染は、週が変わって終息の方向に進んでいるようだ。暑い時季は潜伏して秋以降、強毒性に転じる可能性を専門家は指摘している。

 俺はといえば、慢性ネタ切れブロガーだ。盧武鉉韓国前大統領の自殺、北朝鮮の核実験と、隣国から相次いだニュースにパクッと食いつくことにした。

 俺はこの間、<日本より韓国の方が自由な社会>(趣旨)と繰り返し記してきた。韓国を称揚する意図はなく、自由から逃走して閉塞状況に陥った日本の現状を憂えているからだが、盧氏が自殺に至る経緯に、韓国政界の未熟さを覚えた。

 政権交代が頻繁かつスムーズに行われることこそ、民主主義成立の必要条件だ。次期総選挙の結果により、日本はようやく民主主義のスタートラインに立てるかもしれない。またしても首相の孫(鳩山氏)という構図はインドと同様、前近代性の証明といえぬこともないけれど……。

 一方の韓国は、民衆の流した夥しい血によって民主化を勝ち取り、ドラスティックな政権交代を繰り返してきた。常に用いられてきたのが、メディア―検察―警察を動員して前政権を悪者にし、現政権の支持率低下に歯止めを掛けるという手法である。儒教のマイナス面なのか、韓国では一族郎党が権力に寄生する傾向が強いが、盧一族への追及をフレームアップと断じる声も強い。

 日本はというと、首相経験者で唯一逮捕されたのが田中角栄氏だ。その田中氏を「あの男はなぜか塀の内に落ちない」と慨嘆させたのは、大勲位こと中曽根元首相である。岸元首相も多くの汚職に関与したが、CIAによる尻拭いもありセーフだった。入獄を免れた2人の共通点は、アメリカに忠実であることだ。

 小沢前民主党代表の秘書が逮捕された時、多くの識者が国策を訝った。流されやすい俺も影響を受けたが、次第に考えが変わっていく。自公ではなく、アメリカの意向を感じたからだ。小沢氏は23日、代表在任中の「第7艦隊発言」を緩和し、民主党が政権を取っても在日米軍削減や自衛隊増強に踏み込む意思がないと明言した。へそ曲がりの俺の目には、お仕置きに対する恭順の意の表明と映ったのだが……。

 盧氏は退任後、晴耕雨読の生活を続け、在任中から一転して人気者になった。死を惜しむ声はそのまま、李政権を攻撃する刃になっている。北朝鮮の核実験は、国民を団結させる外圧として李大統領に利用されるかもしれない。

 「寅さんシリーズ」をはじめ邦画好きの金総書記は、「北陸代理戦争」を見ているかもしれない。数人の手勢しかいない川田登(松方弘樹)は、暴力と度胸で大組織に自らの存在を認めさせていく。金総書記なら自らと川田を重ね、ラストで快哉を叫ぶだろう。

 国際社会の厳しい対応は当然として、自民党の数人の議員が「敵基地攻撃能力保有論」を主張し始めた。バックで糸を引くのは? 戦場では使いものにならない虚弱体質のくせに、言葉だけ居丈高な安倍元首相、中川前財務相といったボンボンたちだろう。専守防衛否定派を後押しする麻生首相の発言に、メディアの反応は鈍い。結託すべき俗情の行方を見守っているに違いない。

 現状にニンマリなのは常任理事国(米・露・英・仏・中)の軍需産業、死の商人たちだ。真実の扉を開くためには、目に見えるものを疑うことから始めなければならない。



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