大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

2015年08月06日 | 写詩・写歌・写俳

<1341> 真 夏 の 大 和

         高々と 雲の白峰 夏大和

  連日の猛暑。この猛暑を「うだるような暑さ」と表現することもある。「うだる」は「茹だる」で、茹(ゆ)でるから来ている言葉であり、、煮焚きをするほど暑いという意であるが、単に高温をいうのみならず、湿度も高く、体感的により暑い状況、即ち、不快指数も高い状況にあるとき用いられる言葉であり、日本の自然、風土から生じた言葉であるように思われる。

 今日のピークは室温35.5℃、湿度67パーセントで、「うだる」という表現がぴったりなような日だった。夕方にはともに少し下がって、室温33.3℃、湿度65パーセントだった。真夏の朝曇りは晴れて暑くなる証であるが、今日の大和はまさにそういう日だった。午後には雷雲が見られたが、河内方面で降った雷雨は生駒山を越えては来なかった。それにしても、直なる自然には納得がある。

 水が欲し 八月六日を 思ふべし 思えば、八月六日は米国によって広島に原爆が投下された日である。異様な雲が立ち上がり、その下では悲惨な地獄が展開された。一滴の水を欲しつつ絶命した人も多かったと聞く。写真は空高く湧き上がる雷雲。水面は奈良市佐紀町の水上池。