大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

2015年08月04日 | 写詩・写歌・写俳

<1340> 新続々我が家の雨蛙

         日々にして 茹だる暑さの 奈良盆地

 連日三十℃を越える暑さ。奈良盆地は「日焼け一番、水浸き一番」と言われていたように、その地形のためか、熱が籠って独特の暑さとなる。こういう状況が続くと、昔は旱魃に見舞われ、このようにも言われた。まさに、酷暑という言葉がぴったりな今日このごろの大和ではある。太陽は朝からじりじりと照りつけ、高温多湿の大気の状況によって歪みをもって見えるほどだった。

 雨蛙のぷくぷくのお父さんには、あまりにも暑かったので、この間は夕方になってホースで水をかけてやったらびっくりしてベランダの日除けの幕の上に移動し、その後、姿を消した。驚かせたに違いない。で、もう帰って来ないかも知れないと思っていたら、今朝、所定の場所に帰っていた。この雨樋の上はぷくぷくのお父さんにとってこの雨樋の上は居心地のいいところなのだろう。

                                            

 我が家では、このところの暑さで、昼の一番暑いときと夜中の就寝時間帯の三時間ほど、定期的に冷房をONしているが、ここ一、二日は食事を作るときと食事をするときもクーラーを入れるようにしている。この暑さに対してぷくぷくのお父さんは移動して対処するしかなく、ひたすら辛抱している様子である。

  この暑さの中、夕方近くなってJリーガーを目指す少年たちが団地の坂道をグラウンド目指して自転車を漕ぎ一気に上がって行った。いつものようにボールと大きめの水筒を自転車の前籠に載せている。いつも午後七時ごろまで練習している。少年たちは暑さに負けず元気である。

  予報によれば、太平洋高気圧が勢力を保ち、猛暑は当分続くということである。ニイ二イゼミがか細く単調に鳴いている。今、安保関連法案の審議をめぐって国会が展開されているが、この法案が可決成立すれば、この元気な少年たちをも戦争への道へ誘導させる可能性が生じて来る。この法案に沿う安倍政権の横暴に対し、廃案にすべしとする世論は高まりを見せ、戦後七十年という節目の年ということもあってより暑い夏になっている観がある。 写真は朝から強く照る太陽(左)と雨樋の上で身動きをせずうずくまるぷくぷくのお父さん。