オンラインの講義をしていて思うことは、理解の幅が狭まり、記憶の定着が弱い感じがするということです。
それは受講者のみならず、講話者の方にも言えることだと感じます。
やはり、人間の記憶は、その時のちょっとした会話の拡がりや、表情や、空気感などと共に記憶されているもののようです。
ですから、オンラインの場合、自分が話したことを記憶している期間があまり長くない感じがします。
また、同じ話を何度もする場合、相手が違えば、その場その場での空気感や、コミュニケーションの内容も違います。だから、それぞれの場合の記憶が、よりしっかりと残っている感覚があります。
オンラインだと、ハンドルの遊びがないというか、聴き手に委ねたり、聴き手から言葉を引き出して膨らませたりという部分がかなり少なくなります。
つるつるした感じの、とっかかりがない感覚ですから、記憶の消滅が早いのだと感じます。
しかし、人間の五感でのコミュニケーションが成立している対面だと、ざらざらした、とっかかりのある感覚で、記憶に残りやすいように感じます。
デジタルネイティブの若者たちがどうなのかはわかりませんが、アウトプットしたレポートを読んでいると、やはり、対面の方が色々なことを考え、また、多くの情報を吸収してアウトプットしている感じがあると私は思います。
なにはともあれ、コロナ禍だからできることにチャレンジし、そこで何が起こっているのかを、私は見定めていきたいと思います。そして、より良い教育実践ができるように改善を重ねていきます。