「志の教育」をやっていると、
「教学同時」ということを本当に痛感します。
私の方がたくさん教えていただいているのです。
一人一人の児童・生徒・学生の皆さんの
心からの言葉は、時に胸を打ち、
人生について、人間存在について、
深く深く考えさせられます。
もし、
「私たち大人が、子どもから何を学べるの?」と
疑問を持つ教師がいるとすれば、
それは、教育がわかっていないと言うよりは、
人間存在がわかっていないということだろうと思います。
人間がわからなくては、教育はわからない。
私はそう思います。
そして、まだまだ私も、
道の途中にしかいないのだということを痛切に感じ、
あらゆることを学びたい気持ちは強くなります。
薄っぺらな人間理解ではきっと駄目なのです。
光も影も理解し、
暗闇の中に、一筋の光を見ることができ、
陽光の下に、一瞬の闇を感じ取ることのできる、
そんな感性が必要なのだと思います。
そのためには、
文学を読まなければなりません。
自然に学ばなければなりません。
酒を愛さなければなりません。
食を楽しまなければなりません。
笑わなければなりません。
泣かなくてはなりません。
喜ばなくてはなりません。
苦しまなくてはなりません。
一日一日を大切に受け止めていくことの大切さを、
少しはわかりかけているのかもしれません。