「教育とは流水に文字を書くような果ない業である。
だがそれを巌壁に刻むような真剣さで取り組まねばならぬ。」(森信三)
この言葉に出会って本当に良かったと思います。
なぜなら、いつも心の杖となって支えてくれる言葉だからです。
子供でも、大人でも、私が全身全霊でぶつかって、大切と信ずることを伝えたところで、受け取って下さるかどうかは相手が決めることでしかありません。
思いを届けられない我が身の不甲斐なさと力不足に打ちのめされることもしょっちゅうです。
そんなときに、いつもこの言葉に励まされます。
森信三先生にしてこのような思いにならざるを得なかったのですから、まして、私如きが自在に思いを届けられるはずがありません。
しかし、それでも真剣に心を込めてやり続けるのです。
はかない業と知りつつも、川の流れに筆で文字を書いても、所詮は流れ去るだけだと知りつつも、尋常ならざる真剣さで、巌壁に鑿を振るい続けて岩に文字を刻みつけるような思いで、子どもたち大人たちに思いを届けていくしかないのです。
誰のせいでもありません。問われているのは自分の本気度でしかありません。