Vision&Education

木村貴志の徒然なるままの日記です。

2020年の終わりに

2020年12月31日 | Weblog
2020年が終わろうとしています。ただの一日が過ぎているだけと言えばそれまでのことです。

しかし、日本人は、ハレの日とケの日という概念を持ち、単調な日常(ケ)に、非日常(ハレ)という日々を挟むことで、生活を弾力化してきました。

新型コロナウイルスで、酒席が無くなり、祭りがなくなり、様々なイベントがなくなったことは、ハレの日を喪失したということです。

経済的なダメージも、感染者の方にとっての健康ダメージも大きいと思いますが、この精神面での切り替えを行うハレの日を失ったことが、私たちにとっては大きなストレスになるのかもしれません。

ただ、そうとわかっていれば、手の打ちようはいくらでもあります。明るさを決して失わないこと。人間も自然の一部ですから、時には大自然の中で鋭気を回復すること。

それが大切なのだと私は思います。

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死生

2020年12月31日 | Weblog
「坂の上の雲」で、日本騎兵の父と呼ばれる秋山好古が、朝鮮に出発するときのシーンを見ていて思った。

秋山好古は、身ごもっている妻に、生まれてくる子どもの名前をしたためた紙を手渡す。半紙には筆で「信好(のぶよし)」「與志(よし)」と書いてある。

好古は、「男なら信好、女なら與志、どうです?」と言う。

妻は無言で好古の顔を見つめている。この時に夫の覚悟を全て悟っているのだ。

「どうです?ええ名前じゃろう」「男でも女でもええけん、元気な子を生んでくれたら、それでええ」「後のことは頼んます」といった後で、二人の間に沈黙が流れる。

この沈黙の時間が語っていることは、

「自分の命は尽きても、命は子どもに受け継がれる。生まれてきた子が俺だ。」ということです。その時代の軍人の妻は、夫を愛し、夫が死ねば、その子の中に、夫の姿を見て愛したのだろうと思います。

そこに命と愛の無限があると感じます。

「信三郎さん(好古のこと)、生きて帰って下さい」と妻は言います。

好古は無言で、目だけが微笑んでいます。もう死んで良いと覚悟を決めているのです。なぜなら、子どもができたからです。

この沈黙は、当時の男と女の価値観を見事に描いていると思います。武人である男は当然、死を覚悟している。帰れないつもりです。しかし、それで良いのです。二人の間には子どもがいるから、それは自分がいるのと同じ。そう思っています。

けれど、妻は夫が生きて帰ることを願います。「あなた」に帰ってきて欲しいと。

夫には軍人としての確固たる考えと死生観があり、妻にも女として母としての確固たる考えがあり覚悟があります。

お互いがそれぞれの思いを理解していること、そして、その価値観は永遠に交わることはないことも知っているということ。それが、沈黙の時間に描かれています。それこそがお互いを深く理解し合っている姿なのでしょう。

翻って、今の時代をどう生きるか。

一つ言えることは、覚悟の大切さです。死への覚悟がないから、新型コロナウイルスでうろたえているのです。死への覚悟は、二度とない「生」を生き切る覚悟と表裏一体のものです。

どのように生き、どのように死ぬのか。自分で考え抜いて、新しい一年を過ごそうと思います。

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利己と利他

2020年12月30日 | Weblog
自分のことすら満足に出来ない人が、他人のために貢献することなど出来ない、というのも事実ですが、他人のために力を尽くさない人が、自分の持てる最大の力を発揮できないこともまた事実です。

つまり、私たちは、自分という円をどこまで大きく拡げていくことが出来るかを問われているのです。

利己心に固まれば、自分のことさえ全うできず、一方、利他の心で生きようとしても、己が未熟であれば、利他の実現などできないのです。

己をどこまでも磨きつつ、利他の心を忘れないという生き方をすることが、結局は自分を高め、自己を充実させ、人々に良きものを生みだしていくことになるのだと思います。

利他であったかどうかは、自分が努力し、それをやり続けてきたかどうかの結果でしかありませんし、他人が決めることでしかないのです。

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一年

2020年12月30日 | Weblog
オフィスを引っ越してから、一年が過ぎました。

どうやら、床が余り分厚くないようで、イスを引くときの音が階下に伝わるようでした。うるさく響く感じは全くなかったので、そこまでの想像力が働きませんでした。ごめんなさい。
さっそく防音マットを注文しました。早く言ってくださったら、もっと早く対応させていただけたのに申し訳なく思います。

昨年の暮れは、結局、福岡のマンションも、東京のマンションも、再開発のために取り壊されることになり、計3箇所の引越に奔走していました。

新体制でのスタートを切って間もなく、新型コロナウイルスの感染が問題となり、一年の過ごし方が大きく変わってしまいました。

さて、新しい、令和三年はどのような1年に出来るか楽しみです。






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美しさ

2020年12月29日 | Weblog
「坂の上の雲」を見ていて、ふと思いました。
「あぁ、私は美しいものが好きだったのだ」と。

愛にも、美しい愛と、そうでない愛があります。
勇気にも、美しい勇気と、そうでない勇気があります。
思いやりにも、美しい思いやりと、そうでない思いやりがあります。

美しさとは、打算が入らない純粋さのことかもしれません。
一途に相手を思う心のことかもしれません。

自然の美しさには、どこにも打算の入る隙はありません。
花の美しさ、山の美しさ、川の美しさ。

美しさを誇る気持ちも、美しいと見せようとする気持ちも、そこにはありません。
ただ、あるがまま。

私も美しくありたいと思います。

え?見た目のことじゃないですよ。おっさんですから(笑)。
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本日仕事納め

2020年12月28日 | Weblog
弊社は本日が仕事納めの日です。

今年は新型コロナウイルスパンデミックで本当に大変な年となりました。
しかし、本当に大変なのは、来年だと思います。
気を引き締めてかかりたいと思います。

苦しい人たちも大勢いらっしゃることと思います。
より良い社会の実現のためには教育の力も不可欠だと私は思います。

ささやかではありますが、できることを倦まず弛まずやり続けていきます。

ちなみに?会社の仕事納めの日と、私の仕事納めの日は異なります。念のため(笑)。

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メディアは言うけど・・・。

2020年12月27日 | Weblog
「第3波来襲でも、なぜ人々は会食を止められないのか」ってメディアは言うけど・・・。

なぜ人々はパチンコをやめられないのか。
なぜ人々はお酒をやめられないのか。
なぜ人々は交通違反をやめられないのか。
なぜ人々は甘いものをやめられないのか。
なぜ人々は本を読むのをやめられないのか。
なぜ人々は映画を見るのをやめられないのか。
なぜ人々はゲームをやめられないのか。
なぜ人々は喧嘩をやめられないのか。

どれか一つでも、人々が完全にやめられたらやめられるんじゃないかな?そう思います。

食+コミュニケーションは、人間の欲求としてはかなり欲されているものの一つではないかと思います。だから、そう簡単にはやめられない。(私はそもそも懐具合が寂しいので行きません、いや、行けませんが。)

だから、やめるには、みんなが正直で、言うことを聞く、素直で従順な人間にならなくてはいけないのです。あるいは、みんなが聖人君子になるしかないのです。

今までだと、食事に行くのを制限しようものなら、マスコミは、「市民の人権を抑圧するのか!」と言ってたはずなのに、おかしいなぁと思います。都合が変わったのだろうと思います。

例えば、薬物をやめられなくなったことより、ずっと問題ではないはずだけど(こちらは犯罪ですから)、会食に行った方が大騒ぎされ、大問題視される今日この頃です。

まぁ、行かない方が良いと思いますが、それは良識に委ねればと私は思います。皆が完全に行かなくなれば、お店にとっては死活問題です。

「そんなことだから感染が止まらないんだ!」と言われそうですが、良心を信じないのであれば、法で縛るしかないと思います。

現に会社は、明確なルールを作り、制約をかけて対策しています。それは善いことだと思うのです。(主体性という点ではどうかと思いますが・・・。まぁ、右へ倣えの方が、みんなが幸せなら、それもまた良いのだと思います。)

しかし、とにかく、自粛しない人間は、非国民扱いというのもどうかなぁと思います。そういえば「東京の人間は、来るなー!」という感じで、東京から地方へ行くと村八分にされるような感じがあるのもよく耳にします。「都民と接触したら2週間隔離」というルールもできているとか。そんなニュースも出ていました。

「非国民扱い」と「村八分」がまかり通っているのですから、戦後、メディアが頑張った割りに、日本社会というか、日本人の意識は、何にも変わっていないのだなぁと思います。

その一方で、「保健所が厚労省に「2類指定を外して」 体制の見直しで医療逼迫は一気に解消へ」という見出しの記事が一瞬で消されていくことの方が、私にとっては大きな問題でした。

保健所の意見は、病院の意見や専門家の意見より価値がないとでも言うのでしょうか?

素人の私にはわからないことだらけです。

あっ!会食の問題も、問題視されているのは、与党の議員だけの話か!
真面目に一般化して考えちゃいけなかったんだ。





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木綿のハンカチーフ

2020年12月27日 | Weblog

橋本愛 - 木綿のハンカチーフ / THE FIRST TAKE

「THE FIRST TAKE」は、一発撮りのパフォーマンスを鮮明に切り取るYouTubeチャンネル。
ONE TAKE ONLY, ONE...

youtube#video

 
橋本愛 - 木綿のハンカチーフ / THE FIRST TAKE
https://www.youtube.com/watch?v=qNrAN0V7DX4

私の世代にとっては懐かしい青春の歌。

ゆっくりとしたメロディに日本語の歌詞が溶け込んで、心象風景が美しく描き出される歌の世界を味わうことが出来ました。

何でも慌ただしく、賑やかに時を過ごす日々の中で、こうした曲の世界に落ち着いて浸るのも良いのではないかと思います。

恋心も、繊細で、哀しくて、強くて、情緒に溢れていた、遠い昔の話です。

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リーダーたちの姿

2020年12月27日 | Weblog
新型コロナウイルスへの対応を見ていて思うことは、社会的に発信力のある人たちや、決定権のあるリーダーたちの弱さが問題だということです。

私が感じている弱さの正体は主に二つです。

一つは、相当数の人たちが、江戸時代のように、「由らしむべし、知らしむべからず」と考えているのではないかということです。

つまり、「国民はたいして判断力がないのだから、俺たち(メディア、政治家、その他)が、必要なことを教えてやるし決めてやる。黙って言うこと聞いてりゃいいんだ。」という姿勢です。

情報は、今の時代、いくらでも得る方法がありますから、その優位性は、既にかなり揺らいでいるのです。

もう一つは、「論理的な一貫性と信念がない」ということです。「なぜそうなのか」「なぜそうするのか」「我々はどうすべきなのか」。感染症対策を例に取れば、様々な積み上げられてきた知見があります。しかし、どう考えても、それを論拠としていないような発信が多いと感じます。

また、政治の信念、医師の信念、メディアの信念が、よくわからないということです。いや、正確に言うと、信念のある人たちの声が届かないようになっているということかもしれません。

メディアが世論を誘導し、政治が引きずられてぐらつき、医療もその影響を受けていく。

メディアに信念があるかと言えば、コメンテーターという専門家でも責任を取れる立場にもいない人たちの、その時々の思惑でしかありません。

何かにつけて、「アメリカでは」「ヨーロッパでは」「中国では」と言う、「出羽守」たちが小田原評定(いつまでも決まらない会議,相談をさす)を延々としているのに、これまた視聴者は延々と付き合わされていくだけです。。

日本に於いては、信念など持ってはいけないのかもしれません。

ここで触れなかった、官僚という、声を上げないで実権を握る人々の存在も大きいと思います。こちらの方が、ある意味、優秀でしたたかなので、操られてしまう政治家も多いのだと感じます。

何より、その思考パターン(面従腹背で実を取る。火中の栗は拾わない。)や、答弁の仕方(言質を取られぬよう、紙を読むなど)が、全ての日本人の行動様式に影響していることが大きな問題だと感じます。

やはり、踏ん張るべきは教育なのだと思います。国家百年の計としての教育を考え、実践しなければなりません。

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予約受付中

2020年12月27日 | Weblog
新刊『学び方が変わると人生が変わる』

Amazonで、現在、予約受付中です。
よろしくお願い致します。

弊社宛にご連絡いただければ、一足早くご購入いただけるよう手配致します。

また、出版社である、梓書院のホームページにも案内されています。

「1年間、失敗を恐れず幾度でも挑戦できる環境でリーダー像を学ぶ塾生たちの素直な声が綴られた「塾生レポート」を読むと、成長していく子どもたちの活力溢れる姿が自然と目に浮かんでくる。ぜひ「塾生」を「社員」に置き換えて企業経営者の皆さんにも読んでほしい。すべてのページに「志を持つことの大切さ」がぎっしりと詰まっている1冊です。」

という推薦のお言葉を、バッカーズ九州寺子屋支援者の会・副会長であり、株式会社ふくや 代表取締役会長である、川原正孝様よりいただきました。

また、同じく副会長である、株式会社ビジネスリファインの大野祐子社長からは、次のメッセージをいただきました。

「人は、新しい社会に出て、色々な経験者や考え方の違う人々と共に関りを持ちながら成長を続けていくことが、本来、人として、豊かなことだと私は考えます。企業における社会人教育に約30年間、携わって実感していることは、新しい社会に出ていく若者たちの 「個の確立」という、社会人としての基本を、私たち大人が、次の世代にしっかりと伝え、つなげていく義務があるということです。厳しい競争環境で生きていくための「教育の基本」は、人としての優しさと厳しさを身につけていくことでもあります。この一冊を、そうした「教育の基本」のバイブルとして推薦いたします。」

本当に有り難いことです。浅学非才の身であり、立派なことは書けませんが、ひたすら子どもたちと共に学び続け、実践の中からつかみ取ってきたささやかな教育哲学を、一人でも多くの方と共有させていただけたら、これほど嬉しいことはありません。
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