「ウラジヴァストークという語は、「ヴラジ- (влади)」と「ヴォストーク (восток)」から成っており、「ヴォストーク」は「東」を意味し、「ヴラジ-」は「領有・支配する、物件を自由に使う、制御する」を意味する動詞「владеть (ヴラヂェーチ)」からきている」そうです。
1860年に北京条約によってロシア領になる前は、ウラジオストクのある沿海州は清朝の領土でしたが、1856年に始まった第2次アヘン戦争ともいわれるアロー戦争が1860年に終結し、ロシアの仲介で清朝がイギリス・フランスと講和条約を結ぶことができます。そこで、ロシアが報酬として清朝に沿海州の領土を認めさせたことから、ウラジオストクを含む領土が割譲されることになりました。そこで、ロシア帝国は、その土地を「ウラジオストク」(東方を支配せよ)と名付けるのです。
ウラジオストクは「中国固有の領土」か=始まった極東奪還闘争 フォーサイト-新潮社ニュースマガジン:時事ドットコム
アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開催されたロシアのウラジオストクで会談したロシアのプーチン大統領(左)と中国の胡錦濤国家主席=...
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日本は尖閣の問題を抱えています。経緯は全く違いますが、ロシアもまた、中国との問題を抱えているのです。共通しているのは、中国が経済力をつけ、かつてやられたことを西欧諸国にやり返そうとしているということです。
帝国主義、植民地の時代は過去のものだと私たちは勝手に思っていますが、そう思っていない国もあるということです。こうした文脈も読んでおかなければ、諸外国の意図がわからないだろうと思います。